クリスチャン・ボーゲル
PEOPLEText: Victor Moreno
Max MSPと似たようなものででしょうか?
そうですね、それと似たようなソフトウェア基盤ですが、かなり特殊なものになってます。今、研究し始めて8年目になりました。
NEL FFT Suite 2017
もしかして、ホーリー・ハーンドンをご存知ですか?
聞き覚えはありますね。
スタンフォード大学の講師でシリコンバレーの近くだからということでソフトウェア開発の会社が彼女にあちこちで試用させようとしているんですよ。
僕の会社はとても小さいんです。1990年に設立されて、もっとも古いシステムの一つです、実は。長い歴史があって、だからこそとても特別なんです。きっと誰にもそのシステムを受け渡さないと思いますよ(笑)そんな余裕もないと思いますしね。
GlobSeq b24 n6 – Limited Edition
ご自身もそういったハードウェアは必要ですよね。
そうなんです、専門的なシステムですし、投資すべきものでもあります。長い間、自分で自分のための道具を開発する必要性を感じていました。技術者になることは作曲家にとってはいたって考えうる道です。このシステムはコンピュータ科学者によって開発されたのですが、同時に彼はハープ奏者でオーケストラで演奏もしていました。彼は深く音楽を理解していたし、それにによって音の可能性をさらに広げました。
これはサウンドミックスの道具ではないのですね。
はい。多くの人は知らないと思います。
作曲家として使用することはありますか?
個人的にMax MSPを使用したことはありますし、その他の多くの作曲家たちが使うツールも使ってみましたが、より特殊なキマがしっくりきますね。
現在は何に取り組んでいるのですか?
ほとんどキマによるサウンドデザインですね。2019年中に披露できるように新しい音楽作品を制作しています。
そちらの演奏について少しお話伺えますか。
システムを完成させ、それらを使用し演奏するつもりです。
どこで演奏を始める予定ですか?
秋にスカンジナビアから始めようと思っています。スカンジナビアに引っ越せてよかったです。コペンハーゲン近くではないですが、ストックホルム、ヘルシンキ、オスローが近いです。これらの都市は私の作曲家としての人生でかけがえのないものになっています。
Text: Victor Moreno
Translation: Hanae Kawai
Photos: Courtesy of the artist, © Cristian Vogel