サエボーグ
PEOPLEText: Karl Doyle
Saeborg installation
2016年時点での東京のラバー・シーンをどう思いますか?
いい質問ですね。実は、東京では今かつてないほどの人たちが、ラバースーツを作っています。彼らのアイディアやデザインのチャレンジを目の当たりにするのはとてもエキサイティングですし、将来的にもクリエイティブの未来は明るいと思います。
あなた自身はどのくらいの頻度でラバースーツを着ますか?また好きなスーツは何ですか?
以前はかなり着ていましたが、最近では私のショーに出演するパフォーマーのディレクションや複雑なスーツそのものに集中しなくてはならず、着る機会も減りました。けれど、最低でも月イチで着るようにしています。ラバーが本当に大好きで自分の一部でもあります。でもひとつだけ選ぶとすれば、豚のスーツでしょうね。それに、パフォーマーが私の制作したラバースーツを着ると、それさえも私の一部になったような気持ちになります。
Pig made from Rubber, Models: Yuzuko & Popo
作品はどなたが制作なさるのでしょうか?
全て私がデザインし、制作しています。
今恋人はいますか?もしいるならば、パートナーはあなたのラバー・フェチをどう思っていますか?
「スーパースター」は私生活の話はしないものですよね(笑)。次の質問にいきましょうか。
あなたにとってエクストリームなことは何でしょうか?
そうですね…「地獄」でしょうか。人生は地獄で、死が天国だと思っています。だから私にとっては毎日がエクストリームです。
ラバースーツを着る時の気分を教えて下さい。
無敵だし自由です。生身の身体だけでは(偏見や先入観などに束縛されて不自由で)時々悲しくなるのですが、ラバーを着た途端、私が何者なのかも性別さえも関係なくなり、最高の気分になれます。
Portrait of Saeborg and her installation “Hisss” special exhibition at Taro Okamoto Memorial Museum in Aoyama, Tokyo, 2015, Photo: Karl Doyle
着たまま寝たこともありますか?
わざとではないのですが、眠ったことはありますよ。パフォーマンス後にひどく疲れてしまい、うっかり寝落ちしてしまったのです。起きたら皮膚が酷いことになっていましたので、おすすめはしません(笑)。
最後に、あなたのラバースーツを売るとしたらどこで販売しますか?
現代美術家なので、基本的には自分のパフォーマンスのために制作しており大量生産は考えていません。ただし、もしコレクターの方が興味を持って下さるのでしたら、個別に対応させて頂きます。
Text: Karl Doyle
Translation: Aya Shomura
Photos: Courtesy of the artist © Saeborg
