バーニング・マン 2013

HAPPENINGText: Isao Nishiyama

バーニング・マンではおよそ70を越える公式アート・インスタレーション、世界中のクリエイターが協力し、半年~1年をかけ制作される24体のCORE(サークル・オブ・リージョナル・エフィジーズ)と呼ばれる木造のスカルプチャー(最終日にザ・マンもしくはテンプルと共に燃やされる)、そして金銭的なバックアップを受けず、参加者の自由意志で企画・制作された200のアート・インスタレーションが1週間絶え間なく開催・公開されている。

burningman8.jpg

その中から一部を紹介すると、バージニア州フェアファックスのアーティストローラ・キンプトンとジェフ・ショーンバーグによる巨大なタイポグラフィ作品「ビリーブ」は、過去4年間に渡ってシリーズ化されており、バーニング・マンには欠かせない人気のインスタレーションとなっている。カリフォルニア、グレン・エレンの彫刻家ブライアン・テドリック制作の鉄鋼で作られた巨大な「コヨーテ」は、その美しいフォルムとともに砂漠に響く音のインスタレーションとして人気を集めた。

さらにはロサンゼルスのエイフィドイデアによる地中に不時着した未確認飛行物体「クラッシュ・サイト_アルファ-13」や、サンフランシスコのデイブ・ガートラーによる巨大な手「ハンズ」、フランスのCORE project「ステアウェイ・トゥ・ヘブン」など、精巧に設計され高いクオリティで定着された数々のクリエイティブに驚かされ続け、リスペクトを感じずにいられない。

burningman11.jpg

初参加の僕ら二人は小さなテントと最低限の装備でキャンプを張り、遠くで近くで絶え間なく鳴り響くエレクトロを聴きながら初日の夜を恐る恐る過ごした。普段は満天の星空が広がっているであろうブラックロック砂漠の空は、無数のテーマキャンプやモンスター・ビーイクルが放つレーザーや炎、光、そしてバーナー達が放つ熱狂により明け方まで暗くなる事はない。開催から2日が過ぎても、普段は虫も生息しない乾涸びたこの砂漠へ次々とやってくる大型のRVやバンが長い光の列を作っている。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE