震災チャリティーイベント「日本への援助」
東日本大震災被災者のために寄付金を募るイベント「Hilfsaktion fuer Japan」(日本への援助)がベルリンで開催された。筆者の私もイベントに参加しているため客観性を持ったレポートを書くことができないが、ベルリンで起きた日本に関係する一つの動きとして今回はその活動を報告したいと思う。
地震のニュースを日本から遥か離れた地で見聞きしたアーティストたちが集まり、ベルリンで何ができるかを話し始めたのが3月の終わり。そこから日本人アーティストだけでなく、ベルリンに在住する様々な国のアーティストたちも加わり、幾度も会議を重ねた末に寄付金を募るイベントの開催を決めた。それはアーティストに作品を無償で提供してもらい、その作品が当たるくじを販売し、販売による売り上げ全てをドイツ赤十字に寄付するものだった。
オラファー・エリアソン提供作品
その後、今回のプロジェクトに参加するアーティストたちが作品の提供を呼びかけ、同時に1枚10ユーロのくじの販売を進めていった。最終的にはオラファー・エリアソン、小金沢健人、西野達などの日本でも知名度の高いアーティストや、また絵本作家やデザイナーなどの多様なジャンルのアーティストから作品の提供を受け、最終的にその提供者の数は158名となった。
朗らかな晴天の土曜日の4月30日、作品が当たるくじの抽選と共にダンスや詩の朗読が行われた。会場となったのはベルリンの郊外ダーレムにあるベルリン日独センター。同施設以外にもダーレムには日本美術の傑作を所蔵する東アジア美術館があり、今回のように日本人アーティストが関わる文化イベントを開催するに相応しい場といえる。会場では美術作品だけでなく、バイオリンの演奏、詩の朗読、そしてダンスパフォーマンスの公演も行われた。
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