「資本・論」

HAPPENINGText: Emma Chi

あなた自身は、演技に関してどのような挑戦がありましたか?

技術面では膨大な量の台詞があり、しかも歌やダンスも必要なので、その点が私にとってはチャレンジでした。そして作品の内容も大きな難関でした。この脚本に取り組むことで、私は自分自身の価値観を見直す機会を得ました。単に役者としてだけでなく一人の人間として考え、その結果私の世界観が少しずつ変わっていきました。

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真実と不条理、この二つについてどうお考えですか?

真実と不条理はひとつの線の上に存在していて、簡単に入れ替わることができるものです。例えば我々が投資家に意見を求める時、彼らは資本市場に起こる色々な事例を挙げてくれます。そこにはなんとも不条理な真実が垣間見えるのです。

この作品を作ったのは、中国が資本主義になるべきだと考えたからですか?

そうではありません。我々は中国の特徴である社会主義の路上にいます。そこから先への道を模索していますが、中国人には中国人としての価値観があります。あらゆる国が資本主義化していく中、我々はこの舞台で明確な立場を示すつもりはありません。体制と議論をしたいのではなく、観客一人一人に問いかけたいのです。

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あなた自身がもし富める人であったなら、お金を何に使いたいですか?

私には何かに投資する能力はありません。自分の好きなことをしていれば幸せです。大半の欧米の人々とは違うでしょうが、私はお金はいつも銀行に預けています。

舞台「資本・論」
会期:2010年8月19日(木)~29日(日)19:00開演
会場:上海美琪大戏院
住所:上海市静安区江宁路66号
料金:100〜580元
TEL:+86 21 6217 4409
ttp://www.china-drama.com

Text: Emma Chi
Translation: Shiori Saito

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