長岡 勉

PEOPLEText: Mariko Takei

家具と建築を融合させた独自の空間を構築し、個性的なインナーランドスケープで注目される建築家・長岡勉によるインスタレーション展「Labyrinth of Woods」がDIESEL DENIM GALLERY AOYAMAの1Fショップにて2月10日より開催されている。「POINT」というユニットとしても活躍する長岡氏は、2007年に発表した「カエツキャニオン」で一躍注目を浴び、以後、2年連続してJCD(日本商環境設計家協会)の金賞を受賞するなど、現在多くの注目を集めている。人、モノ、空間をつなぐ楽しい風景を作り続けている長岡氏から今回のインスタレーションを始めとする活動内容について話を伺った。

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自己紹介をお願いします。

東京都出身、今年40歳。趣味は緑と散歩とアクション映画評論。高校時代のヒーローはマイケルジョーダン。シカゴブルズが3連覇する前のまだチームとして完成していない頃にアメリカに1年留学していて、ジョーダンのポスターを壁に貼りまくって、バスケをしていました。下手でしたけど(笑)。長くなりそうなのでこの辺で…。

1999年に設立したユニット「POINT」について教えて下さい。

POINTは建築、インテリア、家具、プロダクト、グラフィック等を分け隔てのない一つの連続した環境と捉え、人とモノと空間の新しいまとまり、「新しい風景」を作りだしていくというテーマを元に活動しているデザイン事務所です。一つ一つの要素(点)を繋げて心地よい風景や、楽しい空間を作って行きたい、という思いから、そのはじめの点を大切にしたいという意味で、pointという事務所をつくりました。ちなみに、2010年から小文字のpointから社名を大文字のPOINTにしました。

2007年に発表し注目を集めることとなったインテリア作品「カエツキャニオン」や、2年連続JCD賞の金賞を受賞した、ジュエリーショップ「MUSVI」と小学校の付帯施設「ヤマコヤ」について簡単に解説して頂けますか?

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カエツキャニオン 2007

カエツキャニオンは、花小金井にある嘉悦大学の学生ラウンジスペースとして計画されています。既存の建物の1フロアの改修計画です。ここで大切にしたのは、まず横長の連相窓がフロア全体に繋がっていて、その窓辺に様々な形で学生の居場所をつくろうと考えました。その結果として様々な高さで地形のように入り組んだ全長40メートルの巨大な家具をつくりました。

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