第2回 レゾリューション/ディソリューション

HAPPENINGText: Yoshito Maeoka


Tatjana Marusic, The Memory of a Landscape, 2004

またタチャーナ・マルシクは彼女の故郷である旧ユーゴスラビアの映像を映像圧縮技術でもって取り込み加工し並べて投影することで、あたかも夢の出来事であったかような新たなイメージを獲得している。


Kirsten Johannsen, Aeonion Concert, 2000

それとは対照的にカールステン・ヨハンセンは道具そのものである小型TVを作品の要素としている。これらの小型TVには帯域外にチャンネルを合わせた時に表示されるノイズに似た映像が映っており、あたかもそれが“帯域外”以外の意味を持つかのようだった。


Matias Faldbakken

そして最も印象に残った作品は、会場に入ってすぐ目に入る壁に投影された映像。 時速200km-300kmで高速道路を走行中のバイクのフロントにカメラをつけて撮影したマティアス・ファルドバッケンの作品。車体はほぼ常に傾斜し、トラックや乗用車の間をすり抜ける。それはあたかも映画「マトリックス・リローデッド」のごとく非日常的でスリリングな体験をもたらしていた。

その他、ヤンス・ブランド、アストリッド・ニッポルドもこの展覧会に参加していた。ちなみに、第3回目は6月22日から8月27日に開催予定。

Resolution/Dissolution II – Signal Noise
会期:2006年2月25日(土)〜3月26日(日)
会場:NGBK
住所:25 Oranienstr., 10999 Berlin
TEL:+49 (0)30 616 5130
https://www.ngbk.de

Text: Yoshito Maeoka
Photos: Yoshito Maeoka

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