レオナルド・ソラス

PEOPLEText: Gisella Lifchitz

ソラスの最新のジェネレーティブな発明、ドリームライン。それは精神分析学自由連想理論と自律的なシステムを織り交ぜた、休むことなく変化し続けるカラフルな動画、生命そのもの。

『その画像はまさに混沌に近く、とっても面白いものなんだ。』レオはこう断言する。『ドリームラインは、どの夢を見るか選べるといった、ユーザーとの相互作用も持ち合わせているんだよ。その結果は造形的なものから抽象的なイメージへと、絶え間なく驚くべき動きになるんだ。』

『混沌の淵は面白いコトの起きる場所でね。もし全てが整った状態であれば何も変わることのないかもしれない、だけど、完全に無秩序な状態に理路整然性を見付けることはできないんだよ。』レオナルドはこう説明をする。『人生というのはカオスの淵に存在していて、秩序と無秩序を移り変わる場所であるんだ。生物学上、生命はいつも秩序/無秩序に挟まれた緊張状態にあって、それが生命を存在させているんじゃないかな。美しく複雑なシステムがどこかに存在しているんだよ。そして、その場所にだけ美しさがある。』

数々の国際的な賞にとどまらず、ドリームラインにはとても大きな反響があり、レオナルドのウェブサイトを訪れ、遠く離れた場所からメールでの仕事の依頼やブログでの紹介が後を絶たない。彼は「プロセッシング」のウェブサイトで、この言語のMITクリエーターの一人にも選ばれている。

ソラスの今後のプロジェクトは数知れない。彼は色と動きの探求を進めると同時に、今回はユーザー自身がコントロールできる「ドリームラインの正反対」のものを作ってみたいと笑みを浮かべながら話す。『他には組織のコミュニケーション手段やディスカッションテクノロジー、集団心理力学、コンテンツのマネージメントシステムといったプロジェクトを考えているんだ。フリーランスのプログラマーやデザイナーとして働く僕にとっては、日々の仕事で使うもの同じ道具なんだよね。』

レオナルドの頭は疲れ知らずのようである。床に就いているときでさえ、彼の組織の一つ一つは何かよりよいものを生み出そうとしているに違いない。そんな彼は、これからも夢を抱き続けていくのだろう。

Text: Gisella Lifchitz
Translation: Yurie Hatano

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
アドリアン・M/クレール・B
MoMA STORE