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タンクTV

PEOPLEText: Peta Jenkin

タンクマガジンが本棚に並ぶことになった1998年、出版界にはいくぶんかの騒ぎが巻き起こった。無視する事ができないくらいにキュートなフォーマット、そして売店に並ぶニュース誌というよりも雑誌として読まれるコンテンツの巧妙な混合具合。世界中の目の高い読者や出版社が追う、メジャーな媒体になるに至った。

この成功に続きタンクは、2004年12月オンラインポータル、タンクTVをリリースし、動画の領域を探索することになる。現在ショートフィルムやビデオの制作が世界中で巨大に成長し、目眩がする程の量のストリーミングコンテンツがウェブを占める中、思慮深く概念的なビデオ作品を見つけることは、少々圧倒されてしまうような感がある。そこがタンクのスマートな編集アプローチが生きる場所だ。

独特な方法、幅広いテーマで様々なフォーマットの知られざるアーティスト達の作品群から、上質の動画作品を明示する。見る者を惹き付け続けるクリエイティブな洞察のコレクションとして、アーティストがメッセ−ジを簡潔にポイントで表現するのを奨励するため、応募作品は3分に限定されている。これを保つ事でグラフィック・インターフェイスは簡単で機能的に保たれ、訪問者は最小限のクリックでアクセスできるのだ。

9月のトピック「ツアーリズム」では、旅行者の不安定なハンドヘルドのビデオフィルムから、概念的な構成によって直接テーマを扱うアーティスト達の作品まで、幅広いクリエーターによるビデオ作品のセレクションを取り上げ、現代の休日のあり方の “現代の切望” を読者に探究させるような内容だった。


Douglas Fishbone

アーティスト、ダグラス・フィッシュボーンのセカンドクリップは、楽しく、時に不穏なモノローグ作品。童謡と共にかなりシニカルに始まり、彼の幼年期についての描写に続く。スライドショーのようなスチールイメージの作品で、彼の困難な幼年期の生活が描かれている。


Douglas Fishbone

これはエンターテイニングな言葉と写真の遊び。空間、コンピュータゲーム、新聞写真、傷付いた人々などの一連のイメージが、家族写真とミックスされている。休日のスライドショーが、アメリカ生活や人生経験のスライドショーになる。

KFA Delegatio
KFA Delegatio

タンクTVは、様々なソースからビデオを集める。面白い角度で「ツアーリズム」のトピックに加わったのは、KFA代表団の作品だ。彼らは概念的アートコンセプトの団体ではない。KFDとは「韓国親善交流協会」のことで、この短くて安上がりのビデオは、北朝鮮の観光を促進するためのもの。公共パレード、花火、長い高速道路、社会主義法令などが、社会主義の現代的で肯定的なイメージを表している。

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