OFFFフェスティバル 2004
フェスティバル最終日、ルーツのプログラムの最後を飾ったのは、いつも素晴らしいプレゼンテーションをする、HI-RES!のフロリアン・シュミットとアレクサンドラ・ユーゴビッチだ。
Hi-Res!
OFFFに参加するのは今回で2回目で、昨年はスペインで行われた他のイベントでもプレゼンテーションを経験している彼らは、ステージでもとてもリラックスしていて余裕があった。2人は、改めてなぜHI-RES!が今でも実験的なウェブデザインという分野で名を確立しているのかという点について語った。
「ソウルバス」や「レクイエム・フォー・ドリーム」など、すでに “クラシック” として確立している初期の作品について触れながらも、プレゼンテーションは好奇心をそそるマッシブ・アタックのウェブサイトや、MTVの「スタイルガイド」などの最新プロジェクトに焦点があてられた。陽気なアプリケーションとシステムメッセージを持つ架空OSという、「スタイルガイド」のインタラクティブ部分については、この3日間で最も賞賛が浴びせられた瞬間であったと思う。
今年のOFFF04には、ここでは書ききれないことがまだまだ沢山あった。
世界中から集められたショートアニメーションやデジタルフィルム作品を上映する、クラシックOFFFフィルム・フェスティバル、スポンサーのディーゼルによるアワードは、ダニエル・ロ・イアコノの「デジタル・スナップショット」が受賞。MK12とSOLUのショーリールを含むオーディオビジュアルのプログラム。レスペト・トータルが主催したワン・セカンド・フィルム・フェスティバル、そして私自身がホスト役を務めたパネルディスカッションなどなど。
今年のOFFF04は、冒頭でも述べたとおり、このフェスティバルにとってとても重要な年であった。より活発なイベントを目指してプログラム内容を充実させながら、デジタルアート・シーンのミーティングポイントとしての地位を固めつつある。皮肉にも、今回のフェスティバルのタイトルは “私はデジタルアーティストではない。私は…”
OFFF 2004
会期:2004年7月1日(木)〜3日(土)
会場:Feria de Valencia, Valencia, Spain
https://www.offf.ws
Text: Jose Luis de Vicente
Translation: Naoko Fukushi
Photos: Courtesy of OFFF