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コンタクト・ヨーロッパ 2004

HAPPENINGText: Peta Jenkin

2階のミニマルなスペース「サロン・モスクワ」は、ゆったりできるチルアウト・スペースになっていた。


Chilling out in ‘Salon Moskau’

沢山のプロジェクターは、“ジャム” れるように設置されており、グラフィックを仕込んだラップトップを抱えた人達は自らのビジュアルをその場で映すことができた。日中は、沢山のフォーラムが開かれ、VJとして活躍するアーティストが、コンセプトのプレゼンテーションや、ライブ・ビジュルやメディアの未来の可能性についてのディスカッションが行われた。


The centre courtyard

VJカルチャーは、90年代初期のクラブカルチャーから生まれた。粗造りな3Dのドーナツ型の物体がぐるぐる回っていたり、蛍光色を使ったサイケデリックなパターンなどは、その当時の人達の目に焼き付いてる典型的なイメージだろう。進化したコンピューター・テクノロジーや、使いやすいソフトウェアを活用できる今、ビジュアル・アーティストにとっては、このVJというメディアの可能性をさらに広げることのできる時代になった。

私の印象としては、まだVJにはコンセプトがしっかりとした作品というのが少ない。単なる “動く壁紙” ではなく、政治的であったり理論的であったりというものが出てきてもよいのではないだろうか?またこのフェスティバルではっきりしたのは、VJとDJのコラボレーションは、オーディオビジュアル・パフォーマンスとして非常に魅力あるものであったということだ。

DJや音楽ライブの補足的なものとしてだけではなく、VJ自体が一つの表現手段としてその地位を築き始めているのは、アーティストの経験を増やし、新しいアイディアを発表できる機会となるコンタクト・ヨーロッパのようなイベントの存在が大きい。VJのこれからが非常に楽しみだ。

Contact Europe 2004
会期:2004年7月1日(木)〜3日(土)
会場:Cafe Moskau
住所:Karl-Marx-Allee 34, 10178 Berlin
https://www.projekttor.org

Text: Peta Jenkin
Translation: Naoko Fukushi
Photos: Peta Jenkin

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