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ゆトゥーンズ

HAPPENINGText: Michiko Ikeda

もしあなたが、シフトの記事を毎月熱心に読んでくれている有り難い読者ならば、今井トゥーンズ白根ゆたんぽという2人の名前を並べたら、すぐにでも、私が誰のことを話しているのかが分かるだろう。両氏とも、ここ札幌でパフォーマンスや展覧会を以前に開催したことがあり、今井氏はちょうど1年前に、そして白根氏は2ケ月前にソーソーに登場した。

今井氏は1995年からイラストレーターとして活動を開始。以来、MTV「トップ・オブ・ジャパン」の番組オープニングアニメや、SEGAアーケードゲーム「ファイティング・バイパーズ2」のイラストやポスターを手掛ける他、ロッテルダム国際映画祭、そしてRESFEST2000では、オリジナルアニメーション作品が紹介されるなど、活動の幅広さだけではなく、その注目度も高い人物だ。

一方、白根ゆたんぽ氏は今回、今井氏が9月の1ケ月間ソーソーで開催した「RESPONSE WAR」展のオープニングイベントに、ゲストアーティストとして登場。白根氏も「SPA!」や「アンアン」「スマート」「日経エンタテインメント」などの雑誌にイラスト作品を提供する他、展覧会も多く開催する、東京で活躍するイラストレーター。著書に「ナマぬルパノラマエディション」(パルコ出版)がある。

オープニングイベントが開催された会場の中央には、ビデオ関連の機材がセットされ、札幌の映像制作チーム・CAD.が、VJパフォーマンスを行っていた。彼らのパフォーマンスのお陰で、今井氏と白根氏の登場まで、時間を持て余すことなく楽しむことができた。

それまでVJからの映像が映し出されていたスクリーンが取り払われたのが、午後10時頃。そのスクリーンの下からは、今井氏のキャラクターがすでに描かれたキャンバスが現われた。ピッチが速いながらも、自信が感じられる今井氏のペン先から流れ出すライン。その1本1本が作り出すユニークな形やグラフィックが、キャンバスを徐々に埋め尽くしていく。

以前、白根氏がiMacの前に座り、描いたグラフィックやビデオクリップが、スクリーン上に映し出されたように、今井氏はグラフィティをキャンバスにペイントする。グラフィティでありながらも、私の目には、今井氏の作品は今まで見て来たアーバンアートの中でも、かなり複雑で細かいもののように映った。イラストとグラフィティのミックス。彼の作品のスタイルは、このように形容することができるのではないのだろうか。

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