プロジェクト40

HAPPENINGText: Matt Owens

全てのチームが自分達のコンセプトについてのプレゼンテーションを終えた後、「次は何をすればいいのか」という疑問が沸き上がった。多くの参加者が、プロジェクト40が終わった後、この各プロジェクトがAIDS問題に対してどう貢献することができるのかについて何のプランもないということに憤慨していた。ディスカッションを通して、ハイパー・アイランド側がこのプロジェクト40に関しては何の要求もなく、全てリサ、ヘンリック、マリアの責任のもとにあるということが分かった。リサ、ヘンリック、マリアが、4日間全てのことをコーディネートし、プロジェクト40が終わった今、疲れ切っているのは分かったが、同時に、ハイパー・アイランドが生徒達に対して制度上のサポートを何らしないということも分かった。教師や重役達がプロジェクト40の結果としてAIDS問題に何か有益なことを保証すべきなのだ。

話し合いの結果、コーディネーター、スピーカー、参加者全てが、今回の4つのコンセプトをまとめ、オンライン/オフライン両方でAIDS問題に取り組むことができる可能性として、反AIDS団体に提案することに一致した。全てが完成されたプロジェクトではないが、特にアフリカでの現状に取り組む際に何ができるかについての良いアイディアになり得るものばかりだ。コンセプトは、限られた時間、知識の中で西ヨーロッパ人の考え方で生まれたものだが、プロジェクト自体は、価値のあるものとなった。AIDSやHIVを扱う問題に対する僕達の無知と、世界的なデザインコミュニティーとして、現実的で世界的な問題に何らかの形で貢献するために自分達の能力を使いたいという欲求両方を反映している。このプロジェクトを反AIDS団体に提案することによって、オンラインデザインコミュニティーの考えの社会的な断面を供給し、デジタル戦略が実現することを期待する。参加者とスピーカーは、反AIDS団体と共同で今後もこのプロジェクト、アイディアを展開し続けるという使命を与えられた。このプロジェクトによって、この問題を十分に理解するためには、もっと多くの時間とリサーチが必要だということが分かった。

プロジェクト40の生みの親であるリサ、ヘンリック、マリアの3人は、学生として本当の意味でのインタラクティブデザインコミュニティーに貢献するという義務を超越している。世界的なインタラクティブデザイナーを集結させ、世界的な問題に取り組むというのは純粋に素晴らしく、賞賛されるべきだ。プロジェクト40の会期中、企業としてではなく、個人として作品の裏側に隠れている人物を互いに理解することができた。

プロジェクトは今後どこへ行くのか?

リサ、ヘンリック、マリアの3人は、プロジェクト40で本当に素晴らしいものを築き上げた、次はインタラクティブ/デザイン分野の他の学生達が挑戦する番だと思う。リサ、ヘンリック、マリアにコンタクトを取って、「次はまかせろ」と言ってくれる学生が出てくることを期待する。学生主体のイベント、プロジェクト40は、オンラインコミュニティーに絶対必要なものである、人間同士の相互関係とコラボレーションを僕達に教えてくれたものとなった。

PROJECT 40
会期:2000年5月27日(土)〜30日(火)
会場:HYPER ISLAND
住所:14 Bastionsgatan, S-371 32 Karlskrona, Sweden
TEL:+46 455 30 7777
https://www.project40.com

Text: Matt Owens
Translation: Mayumi Kaneko
Photos: Matt Owens

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