服部全宏

PEOPLEText: Akira Natsume

ジャンルもどんどん細分化されてきてますしね。

別にこれがマスだって中心なんかなくたっていいしね。インターネットなんてこれが中心だってないじゃないですか。各自勝手にやっていて、面白いと思ったら、繋がって、いいなって思ったら、勝手に離れていくし、それが個人単位で動くじゃないですか、それこそデジタルノマドじゃないですか。

そうですね!! 服部さんがこれまでに影響を受けた人を教えてください。

やっぱり、クラブキングの代表の桑原茂一さんは、すごくいろんな事を教えてもらったし、影響を受けています。茂一さん自身が言っているように、「NOTE」という本自身が、「ディクショナリー」の編集という仕事が学校だったとすれば、卒論みたいなものだなって言っているから。

後、茂一さんの前に付いていた大学の先生の武邑光裕さんというメディア美学者の人の所で、いろいろと見せてもらったりとか、そばにいる事で感じさせてもらったことは、すごく物の発想の部分で影響を受けていたりしますね。後は、やっぱり、ターンテブルとか、こういう音楽の楽しみ方、ターンテーブル2台とミキサーで、自分流の楽しみ方をするっていう発想。それか、サンプリングで音を作る発想とか、マッキントッシュという構造というか、システム、これってすごい勉強になるじゃないですか。フォルダの考え方とか、システムの考え方には、影響を受けているんだろうね。いっぱいあって、言い出すときりがないからやめましょう。

今注目している事はなんですか?

DVD。音とビジュアルが一つのものになるフォーマットになればいいかなって考えています。実際なるか分からないですけどね。また、新たなフォーマットが生まれるかもしれないから。でも、音楽のフィールドの人がDVDを作ろうかなって動いているのが面白いですね。僕の好きなダフト・パンクもDVDで出すらしいし。この前インタビュー見てたら HOWIE Bが、 DVDで出すと言っていたとか、なんか、エレクトロニックミュージックの人がそうやって入っていけたらいいかなって思っています。

注目しているアーティトは?

今フランスから出てきているアーティストが面白いです。後、日本のミュージシャン。インディペンデントレーベルのフラワーレーベルという所も面白いし、上質な音楽が日本から出てきているなって感じています。

次の「NOTE」の内容は?

そんなに大きくは変わらないですね。一応フォーマットはできていますし。でも、次の「NOTE」も、持っていれるような仕掛けは一つ考えています。それがちゃんと伝わるかどうかは不安ですが。(笑)

実際ノートとして使っている人に出会った事はありますか?

あります。あります。でも実際は使える所は少ないんですけどね。もっとノートとして沢山使える所を増やしてくれって意見もあります。

何年か前に、立花ハジメさんが、アプリケーションツアー(だったかな)のパンフレットの後半の何十ページかが、ノートになっていましたね。

そういえば、白紙だったね。そういうのも入てんじゃないの。 サンプリング! 服部が、サンプリングしていじったらこうなったという。ここにオリジナルはありません。リサイクルアイディアと言い切っているんで。 それはね、「NOTE」の0号目にも書いてあるんだけど、デザイナーの人が考えていていいアイディアだなって思って、
『100% Recyclable Idea、20% Preconsumed Idea』。まぁ、そういうことですよ。今年のテーマはリサイクルアイディア。

物のリサイクルという事だけでなくて、アイディアのリサイクル。デザインというのはアイディアだったりするわけでしょ。そういう物のリサイクル。なんでこうものにしたかったのかなって、発想のリサイクル。なんでこういう機能のメディアにしたかったかってということのリサイクル。

それは猿真似とは違う分けですよね。

そうですね。時代が求めているアイディアにアジャストしていくわけだから。

最後に読者に一言お願いします。

ピッチ合わせがんばってください。(大爆笑)
いろんな事も含めて、後は、ニュートラルダッシュ。


NOTE
編集長:服部全宏
デザイン:小野英作、岩淵まどか、山田拓矢
不定期 (3号は8月配付予定)
全国ブティック、カフェ、レコードショップで入手可能

Text: Akira Natsume

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
マナカ・プロジェクト
MoMA STORE