フランシス・ベーコン「本と絵画」展

HAPPENINGText: Ilaria Peretti

パリにあるポンピドゥー・センターでは、20世紀に名を残したアーティストたちが再び脚光を浴びている。中でも注目なのは、20世紀後半に活躍したフランシス・ベーコン(1909年〜1992年)のモノグラフで、世界の回顧展の中でもメインを飾る存在だ。計6部屋に及ぶ展示スペースには、1971年から没年1992年までに描かれた約60点の絵画が展示されている。パリで行われたベーコン初の回顧展から20年、本展示のキュレーターであるディディエ・オッタンジェは、この時代の彼の作品を紐解く手がかりを集めた。その中でも焦点を当てたのが、彼の作品に影響を与えた文学だった。


View of the exhibition, Francis Bacon, Triptych August 1972

1971年というのは、ベーコンにとって、土台をつくる年だった。パリのグラン・パレで行われた展示会により、アート界でも国際的な注目を集めた。しかし、この栄光の裏には、展示会の数日前に自殺をした友人の悲劇的な死があった。この一連の出来事は、彼の作品や世界観に大きな影響を与えることになる。


View of the exhibition, Francis Bacon, Triptych, 1976

ベーコンは、時間を止めるかのように、自伝的作品をこの時期に作り上げた。この時の彼のスタイルは、以前と比べてより過激かつシンプルなものだった。色は深みあるものを新たに取り入れ、黄色や淡いオレンジやピンクを使用していた。この時に生まれたのが3つの「ブラックトリプティク(三幅対)」だ。3つの肖像画には、ジョージ・ダイアーの死後の肖像画、自画像、ルシアン・フロイドの肖像画、女性の復讐の化身であるローマ神話「フューリー(復讐の三女神)」、数々のエリーニュス(ギリシャ神話の復讐の女神)たちが宿る肖像画がある。

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