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マメ 2020年春夏コレクション

HAPPENINGText: Stephanie Bui (The Daily Couture)

「包む技術は心を包むこと」。パリ・ファッション・ウィーク公式カレンダーに初登場で初日のランウェイを飾った「マメ(Mame Kurogouchi)」。職人的伝統技術を再解釈した服作りで、国内外から注目を集めているデザイナー・黒河内真衣子は、2020年春夏コレクションで、包装芸術の根底にある哲学にインスピレーションを受け「包む」ことに着目し、洗練された可愛らしい和菓子の包装のようなデザインを発表した。2019年秋冬コレクションを連想させる幾何学的で抽象的なねじれを加えた身体を保護する「着用可能な繭」は、東洋と西洋の出会いの雰囲気を漂わせている。


© 2019 Kurogouchi Design Office Inc.

黒河内は、陶芸家の山本亮平・ゆき夫妻と共に訪れた有田でも最も古いと言われる窯跡で、土を練り、陶器を焼き、打ち壊した人々の記憶である、乱雑に落ちていた400年前の初源伊万里の陶片にインスピレーションを触発された。その「作品がたたえるオーラ」の再解釈は、前秋冬コレクションに引き続き、春夏コレクションの創造的プロセスにも引き継がれている。コレクションを完成させるために、内なる世界は外の世界の長い記憶と出会い、過去の職人によって遺産は残されたのだ。


© 2019 Kurogouchi Design Office Inc.

シルクのような繊細な生地を用いたワードローブに、白いフリンジをあしらった新作アップサイクルPVCが加わることで、綺麗で軽やかなコントラストを生み出している。失いかけたオブジェクトの美しさや気高さに命を吹き込んだ、一枚一枚手作業でカットされたメッシュ素材のレイヤードで構成されたジャケットとスカートは、岡秀行が1972年に発刊した日本の伝統包装の書籍から着想を得ている。


© 2019 Kurogouchi Design Office Inc.

「(是非にとなら)この小さな夢の袋を手に取ってごらん。紐をほどけば、夢があなたを包み込むだろう。」アイルランドの詩人、ウィリアム・バトラー・イェイツのこの詩の一節は、心を包むことを目指した黒河内のポジティブで瞑想的で時代を超越したファッションにぴったりだ。

Mame Kurogouchi 2020 Spring Summer Paris
日時:2019年9月23日(月)18:00〜
会場:Faculté de Pharmacie de Paris
住所:4, avenue de l’observatoire 75006 Paris
https://www.mamekurogouchi.com

Text: Stephanie Bui (The Daily Couture)
Translation: Moeko Noguchi

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