ユーゴ・アルシエ #SOFTLOVE

HAPPENINGText: Nihal Qutub

人工知能への依存について、文学的な描写の創造を試みる。

不思議な映像と先端テクノロジーを融合したアートは、ユーゴ・アルシエにとって目新しい表現ではない。『社会的メッセージと変動する3Dの融合で芸術的概念の境界に迫る事が、アルシエの創造の柱の一つになった』とすれば、それは、彼がアートの分野で重要な貢献をした者に贈られる「芸術文化勲章」をフランス文化庁から授与した事と大いに関係しているだろう。もしかすると彼は、独創的な視聴体験を生み出せる文化機関を育てる為に創立した「N°130クリエイティブスタジオ」の宣伝をしたかったのかもしれない。どの思惑が文化庁オードリー・アズーレイの注意を引いたのかはわからないが、彼への称賛がそれに留まらなかったのは確かだ。発端は、アルシエが「ソフトラブ」(エリック・サダンの小説)をデジタルで再構成した作品だった。

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© Hugo Arcier

「ソフトラブ」は人間の人工知能への依存をテーマにしており、「デジタル・アシスタント」(またはグーグルの「シリ」や「アレクサ」と呼ぶのが相応しいとする人もいるだろう)に過剰に依存している女性の視点で一日の生活が描かれる。

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© Hugo Arcier

デジタル機器への依存が高まるにつれ、私たちは生活をより便利にするがために、ライフスタイルの習慣や嗜好、欲望までも人工知能に伝える事に慣れてしまった。「ソフトラブ」は、そんな依存生活で、テクノロジーが人間に代わり、生活の最も親密な部分にまで入り込んでくる事を痛感させる。一つの動作に一つのアルゴリズム。物語のラストで、私たちが認識している自分自身とデジタルの境界が曖昧になる時、本当に命令しているのはいったい誰(何)なのだろうか?

カーンシアター・カンパニー、ル・クレア・オブスキュアからのリクエストで、「ソフトラブ」の映像と3D作品は、皮肉な事に文章から小さなスクリーンへ、最終的にはフランス各地の美術館へと運ばれた。ライブパフォーマンスのシリーズとして実施された多感覚的な作品は、カーンシアターでプレミア公開され、ブロンのビエンナーレ、イシー=レ=ムリノーのル・キューブへと続いた。ツアーを見逃した人には、さらなる公演が、パリのメゾン・デ・アート・ド・クレテイユで行われるビエンナーレで2017年12月21日に、インスタレーションは12月5日から14日まで行われる。今から日程を押さえて、3つのどれかを予約するのをお忘れなく!

Hugo Arcier #Softlove 
会期:2017年12月5日〜14日、12月21日
会場:Maison des Arts de Créteil
住所:1 Place Salvador Allende, 94000 Créteil, France
http://hugoarcier.com

Text: Nihal Qutub
Translation: Fuyumi Saito

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