吉岡徳仁

PEOPLEText: Ayumi Yakura

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「Water-Block KATANA」© Tokujin Yoshioka, 2016年, ガラスのベンチ, 資生堂ギャラリー

今回のもう一つの新作「Water-Block KATANA」(ウォーターブロック・カタナ)とは?

2002年に制作されたガラスのベンチ「Water Block」は、2011年パリのオルセー美術館でリニューアルプロジェクトのためにコレクションされ、印象派ギャラリーに設置されました。印象派ギャラリーでは、マネやドガ、モネ、セザンヌ、ルノワールに代表される印象派の作品群とともに展示されています。

今回の新作「Water-Block KATANA」は、「Water Block」に続くガラスの作品として制作されたものです。このガラスは日本古来の技術でつくられており、プラチナのモールドによって生み出され、まるで水面のような造形をつくりだします。それはまるで日本の刀のように三角形の無垢のガラスによって、自然が生み出す美しさを表現し、水の塊の彫刻のように、透明な力強い造形が現れます。

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「Tornado」”Designer of the Year 2007″ © Tokujin Yoshioka, 2007年, 透明なストローによるインスタレーション, Design Miami

先ほど日本人の自然観についてお話がありましたが、「デザイン・マイアミ」でデザイナー・オブ・ザ・イヤー2007を受賞し、その後も国内外で発表されているインスタレーション「Tornado」(トルネード)も、素材は異なりますが自然現象を想起させる作品ですね。

はい。これまでの作品も全て自然現象を表現しています。「Tornado」は、マイアミの自然そのものをデザインの要素に取り入れた作品です。マイアミでたびたび発生する大規模なトルネードやハリケーンといった自然現象を、およそ200万本の透明なストローによって作り出した空間インスタレーションです。雲や雪、霧のその粒子が何千、何万と重なり合う事によって白くなり奥行きが生まれる様に、単体では透明なストローを使って、同じような自然現象を創り出しました。

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「Grid Body」© Tokujin Yoshioka, 2016年, 透明なアクリル樹脂による人体のインスタレーション, 国立新美術館「MIYAKE ISSEY展:三宅一生の仕事」

2016年に国立新美術館で開催された「ミヤケ・イッセイ展:三宅一生の仕事」では、人体のインスタレーションを手がけられました。作品が三宅氏のファッションをまとう事について、どのように意識して制作されたのですか?

1970年代の三宅氏のものづくりのはじまりを表現する空間では、その人体を、“紙”で表現し、また1980年代に三宅氏が生み出した、人体との関係性をテーマとしたボディワークスの空間では、その未来感を象徴するような“透明なアクリル樹脂”によって人体を制作しました。それはまるで、三宅氏の衣服の「一枚の布」のように、一枚の板からレーザーでカットされ生み出された、365枚のパーツが、グリット構造によって構成され、未来的な人体を生み出しています。

吉岡徳仁展「スペクトル - プリズムから放たれる虹の光線」
会期:2017年1月13日(金)~3月26日(日)
時間:11:00~19:00(日曜・祝日は18:00まで)
休廊:月曜日
会場:資生堂ギャラリー
住所:東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
TEL:03-3572-3901
http://www.shiseidogroup.jp/gallery/

Text: Ayumi Yakura

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