ヤコブ・ミエルケ

PEOPLEText: Louise Brandstrup Zastrow

可能性を秘めたシェフ、直観で料理し、料理人とそのクリエイションやアイディアを共有しあうことをとても意義のあることだと考えている。ヤコブ・ミエルケは1977年にデンマークのオーフスで生まれた。彼はあの悪名高いミシュランから三ツ星の評価を受けたパリとロンドンに店を構えるピエール・ガニェールなどの素晴らしいシェフに師事し仕事をしてきた。そして2008年にはデンマーク王立庭園協会にミエルケ&ホッティカールをオープンさせ、クリエイティブを模索している。

Jakob Mielcke
Photo: Alastair Philip Wiper

自己紹介をお願いします。

デンマークのコペンハーゲンで、ミエルケ&ホッティカールのオーナーシェフをしています。レストランを始めて5年になります。私の料理は直観的で、儚げな季節の変化を表現します。

6357978043_fce4dfe787_o.jpg
Photo: Kim Agersten

最近の活動について教えてください。

最近とりわけ興味を持っているのは狩りです。狩りでは自然が人にもたらす平和と平穏に気付くことができ、また自然の中にいる事によって刺激を受けます。狩りで仕留めた獲物は、また直接キッチンへと運ばれ、クオリティの高い食事へとつながります。ゲームのような、狩りのステップ2というわけです!

Mackrel_JakobMielcke_Metamorphosis.jpg
Photo: Jakob Mielcke & Kim Agersten

スカンジナビア、あるいはデンマークの飲食業界についてどう思われますか。

コペンハーゲンとスカンジナビアの飲食業界は日本の食文化にかなりの影響を受けていますね。つい最近まで私たちはフランスの技術ややり方に倣っていました。今は地元の材料を使った料理と美学を日本人の同僚と共有しています。

DSC_5993.jpg
Photo: Alistair Philip Wiper

どのようにキャリアを積んでこられたのか教えてください。

経歴はとても偶発的に重なってきたものです。料理は面白いという考えでこれまでやってきて、そのいくつかの出来事で成長してきました。幸いにも大変なことや、面白くないことなど、そういった経験はこれまであまりありませんでした。

6794791302_73b8cb1f18_o.jpg
Photo: Alistair Philip Wiper

よくヘンリック・ビブスコフやマルグレーテ・オガードなどのデンマークのデザイナー、アーティスト、ミュージシャンとコラボレーションしているそうですが、それぞれの違った分野からどういった影響を受けますか?

それぞれが問いに対して同じくらいおもしろい答えを持っていると私は思います。ただし、言語がそれぞれ異なりますが。技術や作品を他の分野とシェアすることは得るものも多く意味深いものです。

_R8A2146.jpg
Photo: Justin Hummerston

最近ブラジルのサンパウロのメサ・テンデンシアスでプレゼンテーションをなさったそうですが、いかがでしたか?

会場では主に「相応しさ」についてお話ししましたが、とてもよかったと思っています。長い間私の頭の中にあった言葉や概念、料理についてや違う側面の私、そしてレストランのインテリアの話しを織り交ぜながら、一般的な哲学的な話しなどもしました。

6393822915_4382d30135_o.jpg
Photo: Alistair Philip Wiper

スカンジナビアにビジネスパートナーとして特に評価しているシェフはいますか?

ええ、たくさんいます。その食事について何を重視するかにもよりますが。心に残る一品は、クリスチャン・プリージの、シンプルながら奥深いスタイル。それから、ボー・ベックの寛大なクリエイティビティ。レネ・レゼッピの想像力やドグマ、挙げるときりがないです。

_R8A0036.jpg
Photo: Justin Hummerston

どのようなものからインスピレーションを得ていますか?

その質問には簡単には答えられません。インスピレーションを与えてくれる要素を持っているものはたくさんあります。それが何を訴えているかを見つけてインスパイアされるかは、自分次第ですから!豊富な自然は、何世紀もの間芸術にとってミューズでした。しかし、インスピレーションをギャラリーや本から、またはシャワーで発見するのもまたよいものです。

10807413593_50caaf6069_o.jpg
Photo: Justin Hummerston

新しいレシピ本「メタモルフォーシス」について教えてください。この本はこれまで誰も作ってこなかったようなとても繊細な印象やコンセプトを持っているように思います。ご自身で撮影まで行ったと聞きました。

私たちが撮りたいと思った時に、料理の皿を写真に収めることができるというこが何より重要で、料理や自然などをうまく使いました。シェフとして、フォトグラファーの視点もほしかったのです。私たちはプロのフォトグラファーであるジャスティン・ハマーストンの助けを借りました。それが無ければうまくいっていなかったでしょう。

_R8A8183.jpg
Photo: Justin Hummerston

色々なところを旅をしたり、様々な場所で仕事をしてきて、現在は、コペンハーゲンにいますが、コペンハーゲンに拠点を置くことの重要性についてどう思いますか?この土地から得られるものはなんでしょうか。

私たちがまさにどこにいるのか、というのは非常に重要なことです。レストランの周りの庭園や私たちが暮らすところのカルチャーはレストランを形作っています。我々の地元で供給されたすべての生産物と共に、私の世界中からのお土産とそこで得た私のアイデアや感情を合わせて、まさにこの場所から得たインスピレーションによって定義される視点に落とし込みたいと思っています。

Have_03_Panorama.jpg
Photo: Justin Hummerston

今後の予定は何かありますか?

日本に訪れることについて全く計画していませんでしたが、今とても行きたいと思っています。2006年に京都で一か月間暮らしたことがあり、それは私にとって革命的な経験だったと間違いなく言えます。いまだに私の食に与えた影響は薄れません。

Restaurant Mielcke & Hurtigkarl
営業時間:18:00〜00:00(予約21:00まで、日曜・月曜定休)
住所:Frederiksberg Runddel 1, 2000 Frederiksberg, Copenhagen
TEL:+45 38348436
Info@mhcph.com
http://www.mhcph.com

Text: Louise Brandstrup Zastrow
Translation: Akari Otomo

【ボランティア/プロボノ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
MoMA STORE