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インダストリー・ナイト 2013

HAPPENINGText: Fann ZJ

「インダストリー・ナイト」は、シンガポール・ポリテクニック・デザイン学校のインテリアデザイン科に通う学生たちによる展覧会で、今回で2回目を迎える。都市の中心部に位置し、歴史的であると同時に流行の最先端を歩むラッフルズホテルの一角で、スクールの最高学年である4年生が、1日限定で作品展示や観客との交流を行った。

Industry Night 2013

チャン・ハンペギャラリーでは、3つの期間限定ショップが現れた。店舗のショーケースにはショートパンツが飾られたが、これらはシャツを解体し再利用して作られ、学生たちが折りたたみや織り物などの裁縫の専門技術を学ぶ過程でできたものだ。ギャラリーから離れたアンシャンヒル(安祥山)では、地域と裁縫技術との関わりをテーマに3年生の作品展示が行われた。彼らはまず建物の外に等身大のモデルを設置し、公共空間と半公共空間が交わるような新しい展示をしてみせた。

デビュー展示となったアンシャンヒルの会場や建築デザインのイベントであるアーキフェスト2013に引き続き、3回目となる今回の展示では「繊維を木材に置き換える」ことで変化に満ちた経験を作り出した。折り畳みの研究を元に制作された木製の宝石は、折りたたむことと広げることで2つの異なる形状を見せる作品だ。開かれた状態ではその中に何が飾られているか一目瞭然だが、いったん閉じられるとその中に隠されているものはこちらが動き回ってみないと発見できない。

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地元のアーティストであるルーベン・パンの作品は、ギャラリーの向かい側にある壁に分散して展示されていた。ギャラリーと壁の間にはツリーホテルの模型も見えた。3年生の学生たちがおもてなしの意を表すためにつくったものだ。デザイナーズホテルのような国際的なスタイルを超え、ホスピタリティやインテリアを再定義しようという試みだ。

彼らは市内各地に部屋の機能を分散させるシリーズ作品として、ロビーやスイートルーム、ダイニング、フィットネスなどを街に点在させ、その機能や使用方法を改めて考えるという計画を検討している。部屋の機能を再定義し、従来の発想にとらわれないインテリアデザインを生み出そうという目的だ。リズムホテルでは宿泊客のための休憩スペースと外壁を兼ね備えた仕切りを作ろうと考案中だ。

中央ビジネス区域(CBD)にあるリズムホテルは、ビジネスやその他様々な理由でゴールデンブリッジに殺到するオフィスワーカー達から着想を得た。街のあちこちを行き来する途中の短い時間でも利用できるよう、短時間の休憩時間を増やしたのだ。

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