オープンリールアンサンブル
PEOPLEText: Yu Miyakoshi
来月からは変わるということでしたが、どういう活動をしていかれるのですか?
和田:またライブが何本かある中で、新曲を作っていく予定です。
難波:いくつか試したい案があるんですよ。それが、こうなるであろう、と思っても実際にはそうならなかったり、もっと良くなったりする。そのイレギュラーで起こったことが凄かったりすると、そこから発展して爆発的に生まれる時は生まれるので、そこを期待して実験してみようと。
和田:オープンリールの特性を更に掘り下げていく感じかなあ。今やりたいのは、コンピュータとオープンリールを同時に使って曲をつくりたいな。これはライブではなくって録音作品の話。
吉田(悠):オープンリールがどういう挙動を示してどういう機構で動いてるから、こういう演奏方法の可能性がある、とか、こういうことをやったら面白いんじゃないか、という辺りをとにかく探っていきます。
最後に、私のような一般人でも皆さんのように音楽が身近に感じられたらといいな、と思うのですが、そんな風に感じている人たちに向けてメッセージをいただけませんか?
和田:それってもう、意識次第な気がします。電車の走行音にのってみるとか。
難波:高速のつなぎ目を通る時の音にのってみるとか。
和田:おお!
難波:その音と、その時流してる曲のBPMが合った時の感動――。
和田:そういうこと、よくありますよ。工事現場の電飾の点滅と、聞いている音楽のビートが微妙にずれてる時のセクシーさとか。どの部分で “音楽” を聴いているのかっていうと、不思議なんですけどね。響きなのか、旋律なのか、浮かんで来る映像なのか、見ている風景とのマッチングなのか。色々な楽しみ方があって。音楽があらゆる音に宿っているとすれば、あらゆるものが音楽だ、と思っちゃうんですけどね。音楽と音楽でない境目は謎なので。だから楽しみ方を見つけて、楽しんでしまえってことに尽きると思いますけどね。
Text: Yu Miyakoshi