ニースデン・コントロール・センター

PEOPLEText: Noriyuki Abe

ハンドドローイングで描き出される、ライン、タイポグラフィや表情にパターン。時には切り抜いた写真や様々な素材とコラージュされ、またある時は動きをもったビデオ作品や立体の作品として表現されるニースデン・コントロール・センター(Neasden Control Centre)のアートワーク。

緻密に描き込まれた作品でも、全ての線がユニークで個性を持ち、彼ならではの視点でモチーフにフォーカスした作品は、私たちに新たなストーリーや発見に気づかせてくれる。

ロンドンをベースに世界中のクライアントたちとプロジェクトに取り組みながら自身の作品制作も継続して行っているニースデン・コントロール・センター。日々、彼のスケッチブックにはたくさんの新たなイメージが描き足されていく。

ニースデン・コントロール・センター

ニースデン・コントロール・センターについて紹介をお願いします。

ニースデン・コントロール・センターはクリエイティブ・ディレクターのスティーブ・スミスが2000年に設立したロンドンを拠点とするデザインスタジオです。様々なプロジェクトやエキシビジョンでの活動を通して、その直感的なプロセスと、それを経て制作された作品が知られています。

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Royal Monceau

最近の活動について教えてください。

建築協会が運営している団体アンノウン・フィールズ・ディヴィジョンに、アーティスト・イン・レジデンスとして参加する招待を受けました。次の新刊と私が来年参加する展示会に向け、廃れてしまった建築のリサーチのために、チェルノブイリとロシア宇宙センターに2週間滞在しました。それと同時に商業的、非商業的なプロジェクトにも取り組んでいます。

いつ、どのようにして制作活動を開始したのですか?

私はずっとイラストを描き続けていて、これこそ自分に向いている事だととても強く感じています。また、様々な異なるレベルや表面の中で世界と対話していく事をとても重用視しています。

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あなたがアートワークを作るプロセスの中で大切にしている事を3つ教えてください。

アイディア/プロセス:どの素材をどこにどうやって使うかという事。
偶然:失敗もプロセスの一部にしてしまう事。
文脈:作品を取り巻く周囲に目を向け、作品が持つ意味を考える事。

あなたのイラストはどういった物から影響を受けていますか?

今この瞬間私の脳を通り過ぎて行っているあらゆる物からですね。それは時に抽象的であったり、とても分かりやすい目に見える物だったり…ちょうど人生みたいなものです。そして時々イラストを描く事自体が方向性を見いだしてくれたりもします。例えばあるフォントを描く時、線自体の重みがイラストを描く際の感情に影響を与えるような事があるかもしれません。また何もないところから生まれるという事もあります。

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More with less

あなたの住むロンドンという街には影響を受けましたか?

もちろんです。ここには過去12年間ずっと住んでいます。ここは意識するしないに関係なく都会です。いまだに常に新しい場所を見つけられるし、ここではとてもたくさんの事が起こっているんです。ロンドンの平均的なスタジオのサイズは他のヨーロッパの都市と比べるとかなり狭く、今取りかかっている作品の大きさにも確実に打撃を与えています。この様な混沌とした都会の動きには制作プロセスの段階で影響を受けていますが、これは避ける事ができないし、喜んで受け入れています。友達や、ここでつながっている知り合い達については言うまでもないですね。

十代の頃は何に夢中になっていましたか?

音楽とDIYですね。十代は爆発的な人気だったマンチェスターミュージックに入れこんでいて、ハッピー・マンデーズ、インズパイラル・カーペッツ、ストーン・ローゼスなどに当時の私はすごく影響を受けましたね。それからマイ・ブラッディ・バレンタインの「ラブレス」というレコードを持っていて、しばらくの間ずっと繰り返し聞いていたのを覚えています。それからドッジーのレイヴのテープ、ミルク・フロートでのスケート、ランカスターにあるNCPカーパークなんかに夢中でしたね。

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TAKE AWAY HOODIE

次の10年間でやりたい事のアイディアはありますか?

インテリア用のプロダクトをニースデン・コントロール・センターから立ち上げる予定があり、自作出版をするためにリソグラフ印刷機も最近使い始めました。それから展示会やインスタレーション、世界中の同じ目的を持った人達とのコラボレーションのためのアートワーク制作には常に取り組んでいます。

ここ7日間であなたを笑わせた一番おもしろかった事は何ですか?

友人のマット・ベイトマンと一緒に「ソリューション vs プロブレム」という名前で活動しているユニットの新しいTシャツをベースにしたプロジェクト「フィッシュ・アンド・ティップス」「イヤーズ・ハヴ・ウォールズ」「バルサ・ノバ」ですね。お楽しみに!

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GASBOOK tee Photo : Yosuke Torii

長期休暇に行くお気に入りの場所があれば教えてください。

今年の夏は彼女のホーリーと一緒にたくさん鉄道を乗り継いでヨーロッパをめぐりましたね。一ヶ月かけて木の下や海沿いでキャンプをしながら、ドイツ、スイス、イタリア、コルシカ島、ベルギーを自由に旅したんです。コルシカ島の西海岸で泳ぐのはおすすめですね。開放的で、水はきれいだしビーチも美しかったです。スイスではブリエンツにあるインターラーケンという街を流れる川沿いで、夜中ものすごい雷雨の中でキャンプをしたんですよ。

最近気に入っているミュージシャンを5つ教えてください。

5つに絞るのはとても難しいですね!音楽が大好きで、最近は主に70年代のスペーシーな音楽を掘っています。たとえば、プルトン・アンド・ザ・ヒューマノイズの「ワールド・インベーダーズ」、キューの「ザ・ボイス・オブ・キュー」、ハリー・トゥーマンの「スフィンクス」、ファントム・スラッシャーの「ブロー・スロー」、アルファデイズの「スペーシャル・レゲエ」、それからバレアリック・マイク、ラブンタグ、ベッペ・ローダ、DJ KZA、アンディ・ヴォーテル、ローレンス、クロエ、クレアモント56のマッド。サブライム・フレクエンシーズなら何でも!

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More with less catalog

読者に一言お願いします。

今回インタビューの機会をいただいたSHIFTと、日本にいる全ての友人、特にここ数年、様々なプロジェクトで
良い経験やヴァイブスを共有できたガガスアズインターフェイスのスタッフにはとても感謝しています!
何をするにしろ、楽しんでください。自分のやっている事に信念を持ち続け、あなたの世界を前向きに変えていってください。

Text: Noriyuki Abe
Translation: Yumiko Isa

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