フィグメント彫刻プロジェクト

HAPPENINGText: Aya Karpinska

暑く湿気の多い金曜日の午後、マンハッタンの南端に位置するガバナーズ島へ家族旅行に出掛けた。私用車での島への出入りは禁止されており、ニューヨークの通りに満ちている汚れた空気、雑音、交通渋滞などから離れて、広大な開けた空間とエレガントに立並ぶ木々が歓迎してくれる。

島では夏の間、多くのイベントが行われている。アーティストのスタジオを訪れたり、オーガニックの果物や野菜を購入したり、ウォーター・タクシー・ビーチで開かれるコンサートを聞きにいったり、(印象的なラインナップにはエムアイエーやベニー・ベナッシなどがある)コロニアル建築の建物を訪れたり、映画を見に行ったりできる。

私たちが向かったのは、フィグメント・プロジェクト。島の芝生スペースの一部に彫刻作品を配置している。その前にまず食事と赤ちゃんの昼寝ということで、ハンモックグローブでピクニックランチを楽しんだ。突然の暴風雨には、建築事務所「Lot-ek」のデザインによる船積みコンテナを再利用した物置で雨宿り。

Figment on Governors Island
Repurposed shipping container shelters by Lot-ek (Photo: med44)

自由の女神やロウアーマンハッタンの高層ビル群を見ながら、水辺を進んでいく。フィグメント彫刻公園の全ての作品は「ここに一言お書き下さい」との説明文があり、参加して作品と交流することを意図している。作品には、巨大なレゴアートで遊ぶような、ピースを実際に動かしてインタラクションを楽しめるものもあった。

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1000 Pieces by ANIMUS Arts Collective

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Process by Travis Mong

風変わりに大きく膨らんだ作品は、熱風の中でうねっていた。押したら音が鳴ればいいのにと思った作品だ。

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Touch by Bayard

スカルプチャーガーデンの隣にミニゴルフコースがあるが、うだるような暑さなので、近くのピラミッドカフェにてアイスティーで気分転換。ガバナーズ島では、素晴らしく豊かな一日を送ることができる。訪れるのには、自転車がベストだ。持ってきても良いし、レンタルもできる。(金曜日は1時間無料レンタルあり)

Figment Sculpture Garden
会期:2010年6月11日〜10月3日
会場:Near Liggett Hall on Governors Island
交通:マンハッタンかブルックリンからガバナーズ島へ無料フェリーが運行
http://figmentproject.org

Text: Aya Karpinska
Translation: Kazunari Hongo
Photos: Aya Karpinska

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