FFIXXED(フィックス)

PEOPLEText: Mariko Takei

2008年にベルリンで誕生したアートやデザインのプロジェクトを手掛けるオーストラリア人のデュオの「ffiXXed」(フィックス)。ファッションデザインにフォーカスしつつも、アートとデザインの領域の様々なプロジェクトにアプローチしffiXXedの可能性を広げる活動を続けている。これまでに、ベルリン、香港、ニューヨークなど、世界中の都市で経験を積んできたffiXXedは、現在は中国の深圳(深セン)に移り住み、彼らの新しい活動の拠点となる制作スタジオを立ち上げた。

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まず、自己紹介をお願いします。

ファッションとアートのプロジェクト「ffiXXed」のフィオナとカインです。

ffiXXedをスタートした経緯を教えて下さい。

2007〜2008年くらいにベルリンでffiXXedの活動を2人で始めました。個人的な面も、クリエイティブな面でも、2人の仕事と生活の両面を一緒にしたほうが、別々にするよりも効率的によさそうだったからです。
ffiXXedは、そういった要素を統合するというひとつの方法なのです。当初は、2シーズンの展開をするレーベルをやるつもりはなく、立体作品や限定品の制作をしていて、最終的にはコレクション展開する製作の仕組みを持った方がいいことに気付いたのです。その方が、物事が前に進んでいくし、指定された枠組みの中で新しいアイディアが生まれやすいですからね。一つのアイディアから次へと進み、現在があるという感じです。

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ffiXXed AW 2009 Collection

ベルリンで活動をスタートして現在は中国の深圳に拠点を移してますね。なぜですか?

何かを変えたかったのと、こういったクリエイティブな活動がより想像しやすいところに行きたくて、まずベルリンへ移動したのです。でも、私たちのやりたいコレクションの製作する機能が整ってなかったのと、気分転換に移動し続けたいという思いから、段階を経て中国へ向かうことになりました。アジアで活動するのはすごくワクワクするアイディアだし、フィオナの家族の殆どが香港に住んでいたということもありました。また、多くのファッションレーベルが、高級なものでさえ、中国を拠点に製作をしているというのも知っていたので、中国でいろいろと方法を探るというのは確かな選択に思えたのです。でも、単に製作を外注したくなかったということだけでなく、文化的にも社会的にもそのコンテクスト全体を理解し、製作を通じて関係を築き、それを私たちの製作の一過程としたかったというのもあります。

まず、香港に拠点を置いたのですが、製作への取組みがもっと必要でした。また、香港に住むことがすこし窮屈に感じてもっと自由が必要だと感じるようになりました。深圳にはよく通っていて、その街のヴァイブが好きだったので、少しの間ニューヨークへ行き、それから中国とメルボルンにいる友人やパートナー達と一緒に深圳で自社製作スタジオを立ち上げる計画を立てたのです。今年の2月くらいにこちらで活動を開始ました。変わり者に見られるかもしれないですが、(拠点を移すことは)とても自然な流れでしたね。

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