第13回 文化庁メディア芸術祭

HAPPENINGText: Kayo Tamura

2010年2月3日~2月14日の間、国立新美術館にて第13回文化庁メディア芸術祭が開催された。メディア芸術の創造とその発展を図ることを目的に、1997年度から始まり今年で13回目。文化庁メディア芸術祭はアート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門 の4部門があり、今年は54ヵ国、2,592作品の応募があり、その中の約180点の優秀作品が展示・上映された。

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Lawrence Malstaf “Nemo Observatorium”

今年から、受賞作品展会場内にプレゼンテーションゾーンが設置され、受賞者や海外フェスティバルのディレクターたちによるプレゼンテーションが毎日行われていた。受賞作品の上映会やシンポジウムも見ることができた。

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Twitter広場

「Twitter広場」は、今年ならではだろう。#JMAF2009のハッシュタグによってつぶやきがリアルタイムで表示される。画面をみながらその場でツイートする姿も見られた。

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Kosuke Kawase “Bearings Glocken II”

アート部門/インスタレーションで審査委員会推薦作品にセレクトされた、世界一丸いと言われるベアリングの球を使って鉄琴を自動演奏させる楽器「ベアリング・ グロッケンII 」(川瀬 浩介)。音が出ると、とてもきれいな音色でおもわず見とれてしまった作品だ。

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Lawrence Malstaf “Nemo Observatorium”

会場では実際に体験できる作品もある。ベルギー生まれ、ノルウェー在住のローレンス・マルスタフによるインスタレーション「Nemo Observatorium」は、白い微粒子が巨大透明シリンダーの中を舞っていて、体験者はその中に入ることが出来る。アート部門の優秀賞を受賞した作品だ。

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Ei Wada “Braun Tube Jazz Band”

同じくアート部門で優秀賞を受賞した、和田永による「Braun Tube Jazz Band」。ブラウン管を使用してのパフォーマンス。ブラウン管テレビを打楽器にし、VHSビデオデッキをサンブラーとして行うライブ。コンセプトからパフォーマンスまで一連で聞くことができ、圧巻のパフォーマンスだった。

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David Bowen “growth modeling device”

そして、アート部門で大賞をとった、デビッド・ボーウェンによるインスタレーション「growth modeling device」。玉ねぎの地上部分の成長の度合いに基づいた動的インスタレーション。ベルトコンベアの上に日々のタマネギの成長が見ることが出来る。タマネギをスキャンし、その複製を作るというもの。残念ながら機械はなく、製造過程がビデオで上映された。

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Magico Nakamura, Masayoshi Nakamura, Masashi Kawamura, Hal Kirkland “Hibi no Neiro”

所々で今回の受賞作品が上映されていた。写真はエンターテインメント部門大賞の「日々の音色」。去年のDOTMOVにも採用された作品でSHIFTの読者にはお馴染みの、ナカムラ マギコ、中村将良、川村真司、ハル・カークランドによる共作だ。

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Makoto Yukimura “VINLAND SAGA”

マンガ部門で大賞を受賞した、幸村 誠による「ヴィンランド・サガ」。
原画や直筆サインも見ることが出来るのは、ファンにとってはうれしいことである。

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Takahiro Yamaguchi “Urbanized Typeface : Shibuya08-09”

同時開催として、「第15回学生CGコンテスト受賞作品展」「学生MVコラボレーション」「Media Art in the World」「先端技術ショーケース’10」など数々のイベントが隣接していた。
写真は、第15回学生CGコンテストのインタラクティブ部門で最優秀賞を受賞した山口 崇洋による「Urbanized Typeface : Shibuya08-09」。自転車で走行した軌跡をデータ化して「Shibuyaフォント」を制作した作品。

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漫画閲覧コーナー。受賞された漫画を読める。このコーナーだけはとても静かでひっそりとしていた。

去年よりも導線が広げられ見やすくなったが、土曜日の午後にはすでに混雑していた。シンポジウムも常に立ち見が出るほどの人気で、体験できるスペースには長蛇の列、パフォーマンスが始まると前が見えないほど人が集まっていた。ゲームも漫画もインタラクティブも体験でき、生の話しも聞くことが出来る、これほど一同に集まるイベントはなかなかないだろう。総来場者は6万3千人と歴代最多となり、その人気も伺える。毎回あたらしい試みも感じられ、来年はどんな作品が寄せられるのかとても楽しみだ。

第13回文化庁メディア芸術祭
会期:2010年2月3日〜14日
会場:国立新美術館
主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会(文化庁・国立新美術館・CG-ARTS協会
http://plaza.bunka.go.jp/festival/

Text: Kayo Tamura
Photos: Kayo Tamura

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