ナヌーク

PEOPLEText: Mariko Takei

10月20日に発売開始したSHIFT 2010 カレンダー。今月のシフトカバーは、カレンダービジュアルを手がけた12名の作家の一人NANOOK(ナヌーク)によるもの。東京在住の彼の謎に満ちた数々の活動や、独特の解説による作品紹介など、イマジネーション膨らむナヌークワールドの迷路に迷いこもう!

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ポートレート(現在)下北沢「commune」にて。

自己紹介をお願いします。

NANOOK(ナヌーク)。東京生まれ、ポケモン育ち。ドローイングしてそうな奴は大体友達。。。
NANOOKの名前の由来は、父親が30年前にアラスカで出会った犬の名前で、うちの愛犬の名前でもあります。三年前に死んでしまいましたが、今では私がNANOOKというペンネームでドローイングなどの制作活動を行っています。
先日、ミクプランニングを辞め、実家でYouTubeを見て過ごしています。「ゆとり教育の犠牲者」と言われた事もあります。

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B級木漏れ日ドローイングブック「ANAL DRAGON」

どのような活動をしていますか?これまでの活動内容を教えて下さい。

活動という活動はしていませんが、海外ボランティア活動でタイのナムソム村に教会を建てに行った事があります。現地で眼鏡を無くしてしまい、帰国一ヶ月後、村人から眼鏡が送られてきたときは本当に感動しました。
制作活動の面ではライフワークであるドローイングで、ジンを作ったりしています。
また、先日リリースされたB級木漏れ日ドローイングブック「ANAL DRAGON」にも参加しています。

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ポートレート(幼少期)アリゾナにて撮影。スパッツ、鹿T、ポシェット、ターミネーターと同じサングラスを着用。

イラストを描くようになったきっかけと、現在に至るまでの経緯を教えて下さい。

幼稚園の時に迷路を描くことにハマった事が起源かもしれません。
小学生の時はデブで年中半袖、スパッツのゴールキーパーでした。サバゲーとポケモンをやりながら、皆で自作漫画を一つにまとめたもの、「しぇい÷2」を創刊したりしていました。

中学高校はテレビも見れない山奥で寮生活をしていたので、様々な新しい遊びが生まれていたんです。当時は森に秘密アジトを作ったり、近くにあった貝塚に夢中になり土器や動物の骨を採集したり、食料をたんまり持って自ら山奥に遭難しに行ったり、爆竹を分解してプラスチック爆弾みたいなモノをつくったり、と挙げればきりがありませんが一応、生徒会長もやりました。

寮ではお菓子も自由に食べれなかったのでプリングルス(大)が一本1000円で売買されていたり、音楽が禁止(賛美歌OK)なので隠れて聴かないといけないという、おもしろい環境でしたね。またキリスト系の学校だったので、終末や悪魔の勉強も沢山しました。ある日、全力で悪魔が乗り移ったモノマネ(体をガタガタ震わせながら、嘔吐を繰り返す行動)をしていたら宮城先生が本気でお祈り(悪魔払い)してくれて、悪い事をしたなぁと思っています。

※強靭な体を持つ宮城先生は本当に悪魔に取り憑かれた生徒(中2)に遭遇した事があり、その生徒は大人5人でも押さえられない怪力に変化し暴れ出したというのです。

そんな中、賛美歌を歌ったり、先輩にしばかれたり、アイロンでチーズを焼いたり、泣いたり、笑ったりしながら、UMAを描く生活を送っていました。

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