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ティモシー・サセンティ

PEOPLEText: Mariko Takei

これまでに構想してきたストーリーを基にDEISEL DENIM GALLERYでの展示のために制作された新作についてご紹介ください。また、その制作にあたりこだわったことなどあれば教えてください。

今回の新作は、かすんだ暗闇に潜む、頭を持たない2人の登場人物が、シュールなマスクを通してアイデンティティを発見するまでを追っていく作品です。2人が自分自身を確認するとすぐに、光によって種のある木のもとへ導かれ、一人の登場人物が受胎するきっかけとなる透明でゼリー状な流体をともなう交配の儀式を行います。そして、一人の生き物を産み、その赤ちゃんは、2人が新たな理解力をもって前進していくことを私たちにほのめかします。監督は私が行い、フレーム操作は、よくコラボレートするMark Szumski、マスクをコモンウェルス、アートディレクションをキャロライン・セリス、小道具や撮影をブライアン・グラフが担当しました。

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“Garden of unearthly delights”, Timothy Saccenti for DIESEL DENIM GALLERY Artist T-shirt

世界初の個展を初めて開催することになったきっかけを教えて下さい。また、今回なぜ日本で開催するということになったのでしょう?

僕が前回仕事で撮影をしに東京へ来た時、キュレーターのKimiko Mitani Wooさんに何か企画をしてほしいと頼まれたのがきっかけです。そのことは、とても光栄に思い、今回のプロジェクトの提案をいくつかしました。そのアイディアをDIESELが気に入ってくれたので、脚本にして撮影を始めました。完成までに6回撮影を行い、編集や準備に多くの時間を費やしました。ジョー・ルケーシーやラム・バートが静止画の高解像度化や、何週間も費やすこととなったマットペイントを手がけてくれました。写真の撮影や編集では、よりこの世のものとは思えないイメージ作りを心掛け、絵を描いたような仕上がりになりました。映像では、予め露出して撮影を行い、説得力のある要素を引き出すべく生っぽいテクスチャーを与えました。

日本についてどのような印象をお持ちですか?日本のカルチャーで興味あることなどあれば教えて下さい。

僕は日本の人には畏怖の念を抱いているんです。多くの素敵なアーティストやビジネスマンやいろんな職業の人に出会い、その誰もがみな特別な存在です。新旧混在した建築はとても刺激的で、特に東京はものすごく多くの視覚情報で詰まってますが、乱雑な感じや、狭くて苦しい感じはないんですよね。ニューヨークから来ている僕には、大勢の日本の友人がいるので、日本でこの国についてもっとよく理解できるのは素晴らしいです。日本の日常の中でよく見かける儀式的な面が、尊敬や敬意という経験をもたらしてくれます。また、特に若者のアートやファッションなど、日本の文化には非常に興味があります。異なる要素を取り入れることで、ある種、彼らなりのスタイルを築いていますよね。それに、ディテールへのこだわりは見事です。

ニューヨークのクリエイティブシーンについてどのように思いますか?また、世界的に活躍されていますが、NYに拠点を置いている理由も教えてください。

僕が成人してからずっと住んでいるのがニューヨークで、そこが僕のクリエイティブの本拠地となっています。また、ニューヨークには、とても強力なクリエイティブサポートの繋がりを持っています。世界中のいろんなところを旅して刺激を受けますが、新しい経験や情報はニューヨークで合成され、そこを拠点に新たなものとなって生まれます。僕の身近な友人達は、コラボレーター、アーティスト、ミュージシャンで、みんなが僕の作品に影響を与えてくれます。ニューヨークでは車を持たないので、他の地域でできるような、例えば週末に遠出するとか、魚釣りにいくとか、スキーにいくなど、趣味を持つことは非常に難しいので、仕事に打ち込むことになります。作品の制作を指導してくれるような非の打ちどころのないクリエイティブな人が周りにいて僕は恵まれていますよ。僕達は皆一緒に、生きて、食べたり、収集したり、分析したり、話し合ったり、構築したり、作ったりしています。彼ら友人達は僕の家族でもあり、そのほとんどがニューヨークにいるんです。

今後やってみたいことなどありますか?

時空連続体についての子供向け映像を制作してみたいです。

ティモシー・サセンティ「Garden of unearthly delights / この世ならぬ歓びの楽園」
会期:2009年8月14日(金)〜11月8日(日)
時間:13:00〜20:00(不定休)
会場:DIESEL DENIM GALLERY AOYAMA 2F
住所:東京都港区南青山6-3-3
TEL:03-6418-5323
キュレーター:Kimiko Mitani Woo / MW Company
http://www.diesel.co.jp/denimgallery

Text: Mariko Takei

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