
キュートでラブリーなパペット!

Self portrait © Maria Vittoria Benatti
ミラノから電車で1時間半ほどのモデナという街を拠点に、フリーランスのビジュアルデザイナーとして活躍するマリア・ヴィットリア・ベナッティ。彼女の手掛ける作品は、自らが名付けたキュートでラブリーなキャラクター「パペット」が特徴。ドメスティックのウォール・ドローイング・プロジェクトからスタートした彼女のパペットが世界中に散らばり、あなたの住む街に姿を現すのも、もうすぐかもしれない!
自己紹介をお願いします。
Hi! マリア・ヴィットリア・ベナッティです。1977年生まれ、イタリアのモデナ在住です。ちょうど3ヶ月前の2月にボローニャ美術学院の彫刻家を卒業したばかりです。卒業までに6年もかかる、とても受講期間の長いコースでした。その間、フリーランスのビジュアルデザイナーとして、モデナ近辺の代理店との仕事も手掛けていました。
現在手掛けているプロジェクトを教えてください。
広告代理店とデザインの仕事に携わることが多いです。現在はフランスの展覧会スペースの素晴らしいイラストのプロジェクトを手掛けていますが、まだ詳細をお伝えすることができません。フリーランスとして仕事するのが好きで、新しいサインやスタイルを経験することのできる最良な環境だと思っています。欠点をしいて言えば、手掛けた作品に自分の名前が表示されないことでしょうか。

PUPETTE - First project for Domestic Wall Drawing © Maria Vittoria Benatti
ドメスティックによるウォールドローイングの作品を紹介して下さい。プロジェクトに参加することになった経緯も教えて下さい。
ドメスティックとのコラボレーションは私にとって初のラッキーなプロジェクトとなりました。マタリ・クラッセ、アントワンヌ+マニュエル、ローレン・フェティス、ジュヌヴィエーヴ・ゴクレール、ジェレミーヴィル、タド、ファフィ、ジョン・バーガーマン等、素晴らしいアーティストやイラストレーターが参加しているコレクションに参加できて本当に嬉しく思っています。
参加の経緯は、ドメスティックに沢山の絵を送ったことが始まりです。「ドメスティック・コンテスト」のことを勘違いしてしまい、ステッカーを送る代わりに沢山のスケッチを送ってしまったのです。最終的には、送った絵の中のひとつで、私がパペットと呼んでいる白黒の12の人物画が採用され、製品化されることとなりました。ドメスティックのスタッフのステファンと、私と同じくイタリア人のマッシミリアーノとは、すでに3度ほど会ったことがありますが、とても素晴らしい人たちです。
2008年には、2度目のプロジェクトに参加し、「ドリームサイズ37」というスチレットヒールに憧れるピンクとレッドのパペットを手掛けました。

DREAM SIZE 37 poster. Personal project © Maria Vittoria Benatti
オーストラリアのマガジン「Curvy 5」や「Grafuck 3」にも参加されていますね。
どちらの場合もメールでパペットの絵を送ったことがきっかけです。「Curvy」ではその広告イメージとしても採用されました。

Artwork for Grafuck 3 book release art show at Gallery Nucleus © Maria Vittoria Benatti
イラストレーターを目指したのは、いつ頃どの様にでしたか?
イラストレーターとして活動し始めたのは12年くらい前です。マデナにいる友人で別名をたくさん持つ、アーティスト兼イラストレーター兼ディレクター兼スケーターのロレンゾ・フォンダの初期プロジェクト「Bronco」用にTシャツデザインを手掛けました。その後コンピューターグラフィックを始めて、3年前に再度活動するまでイラストはあきらめていました。それからは、鉛筆とコンピューターを活用してイラストを手掛けています。
「Hi!」というアーティスト名はどのようにして生まれたのですか?
私の名前が長いので、自己紹介するのに、何かもっと簡単で、親しみがある名前が必要でした。
作品を制作する際、どのようなアイデアを持っていますか?
特にないですね。私のイラストの殆どは、落書きから生まれています。シンプルで人工的な絵を描くのが好きです。同時に表現豊かな装飾的スタイルも追求しています。

Sculpture for graduation at the Accademia di Belle Arti di Bologna © Maria Vittoria Benatti
ファッション、アート、音楽、人など、思いつくもので何でも好きなものは何ですか?
最近は、立体に興味があります。卒業制作でも立体作品を作りました。アーウィン・ワーム、エルネスト・ネト、スタジオ・ヨブ、トミー・ストッケル、ケイト・マクグワイアなどが好きです。最近は、彫刻などの立体、デザイン、ストリートアートやイラストの境界はあまりなくなってきています。
音楽では、キャットパワー、ファイアリー・ファーネイシズ、バーナード・フライシュマンなどインディーバンドが好きですが、最近はパワフルでシニカルなノー・ミーンズ・ノーがお気に入りです。
今回のSHIFTカバーデザインについて、どのようなアイデアで制作しましたか?
テクスチャーのひとつを使用してアニメーションを制作しました。静的で装飾的なイメージから感情を表現しました。
今後はどのようなことをしてみたいですか?
彫刻やアニメーションなど、今後は3Dを追求していきたいです。
Maria Vittoria Benatti
http://www.vitthi.blogspot.com
Text: Mariko Takei