NYストリートアートショウ IN LA

HAPPENINGText: Katherine Lorimer

つい先日、ある展覧会の企画が私を1991年以来となるLAへの旅に連れ出してくれた。ブッシュウィックにあるアド・ホック・ギャラリーによるキュレーションとシルバーレイクにあるシンクスペース・ギャラリーによるホスティングで実現したグループ展「From the Streets of Brooklyn」。アド・ホックの奇才アンドリュー・マイケル・フォードとシンクスペースのアンドリュー・ホスナーが、ブルックリンに拠点を置く現役のストリートアーティストとグラフィティライターを幅広く網羅した類のない展示会をつくりあげた。

From the Streets of Brooklyn

穢れのない目でLAの街並を眺めながら、私はニューヨークのストリートシーンとの違いについて思いを巡らせてみる。驚くほどの話ではないが、その街の性格がその街の作品に強い印象を落としている。ニューヨークでは歩行者が支配者であり、ここLAでは言うまでもなく自動車がそれにあたる。『実際にニューヨーク/ブルックリンは街そのものがより凝縮していて、あるエリアに焦点を絞れるということがシーンの盛り上がりと大きく関係しているのではないかな。』とアンドリュー・ホスナーは話す。『LAは、Urban Sprawl(都会のまとまりのない街並)という言葉に新しい意味を与えている。ただただ際限なく広がり続ける街。ブルックリンの街角と同じやり方では、この街に大きな印象を残していくのは非常に難しいね。』

From the Streets of Brooklyn

車の必要性。これが街との関係を決定付けているのであろう。時速80キロで目にうつる物は、儚く束の間の印象しか残すことができない。気付いてもらうことを目的に、ストリートの作品を必然的により大きく、よりシンプルでよりはっきりと、そしてなによりも車内から見えなくてはならない。そんな理由から全ての交差点にある信号制御機が特にウィートペーストのポスターにとっては絶好のスポットとなる。信号待ちをしながら、道路からふと目をそらす運転手には絶好の位置だ。見渡しの良い場所にある大きな看板も、よじ上るスリルを楽しむ者にとっては最良の物件である。今回特に印象に残ったグラフィティは車の通れない裏道の大きなゴミ箱と捨てられた家具の狭間にあった。市内では(親切で情報通のLAストリート・ドキュメンタリー制作者、ロード・ジムによると)こういった近所のあちこちに散在する作品はきわめて稀だという。この街を数日間ドライブしながら目の当たりした事実は、この街が実にNYよりも清潔であるということだ。ザ・バフと呼ばれるグラフィティやストリート・アートの除去を担当する市の清掃班が寝ず番をしているのである。彼らの通った跡には鮮やかなグレーやベージュのペイントのみが残る。実際に私が到着した晩にシンクスペースの1ブロック先で目にした作品も翌日の昼には跡形も無く消え去っていた…。LAでのストリート作品のライフサイクルは明らかにNYのそれと比べて短く、設置する手際の良さと生存し続けるちょっとした幸運がより多く必要とされるのである。

続きを読む ...

【ボランティア/プロボノ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
MoMA STORE