PRE-VIEW & AFTER-VIEW

HAPPENING

日本を代表するであろうメディア・アートの作家、岩井俊雄が約6年の歳月をかけて完成させた革新的なミュージック・インストゥルメント「TENORI-ON」。16×16のグリッド状にボタンが配置され、シーケンスされた音に合わせてボタンが発光し、目と耳で音を感じることができる。

PRE-VIEW & AFTER-VIEW
TENORI-ON


その「TENORI-ON」の関連イベントとして、4月24日、27日の両日青山Cayにおいて「PRE-VIEW & AFTER-VIEW」が行われた。24日の「PRE-VIEW」にトゥ・ロココ・ロットロバート・リポックとマップステーション、27日の「AFTER-VIEW」にはアトム・ハートポール・デ・ヨングデデマウス黒川良一などのオーディオ・ビジュアル・アーティストが出演した。

シフトでは、この両日のイベントのうち、アトム・ハート(セニョール・ココナッツ)が出演した27日の模様をレポート。

PRE-VIEW & AFTER-VIEW
Atom™

90年代初頭から現在まで数々の変名を使い分けながら、膨大なリリースを重ね、最近ではセニョール・ココナッツ名義でのリリースが注目されている彼が、「TENORI-ON」を使った、今回世界初となるアトム・ハート名義でフルセットライブを披露。

PRE-VIEW & AFTER-VIEW
Atom™

ステージ後ろ左にはエロティックな映像も挟み込まれた音楽同様独特なセンスを感じさせる映像が、右側には「TENORI-ON」と同期したAKAI MPCのインターフェース画面が映し出されることにより、ライブの最中に演奏家がどの様な作業をしパラメーターを調整しているのかがリアルタイムにわかるパフォーマンスを披露、映像の面白さと同時にライブを体感する観衆の興味をも満足させた。

「TENORI-ON」を自在に操り演奏するアトム・ハートを見ているとクラフトワークから繋がる、ドイツ電子音楽のユーモアと変態性、音楽に対するストイックさ、愛と喜びなどを素直に感じることができる。

さてこのアトム・ハート、世界の名曲をラテンカバーしたセニョール・ココナッツ名義での最新作「アラウンド・ザ・ワールド」をリリースしたばかりだ。

PRE-VIEW & AFTER-VIEW
Paul de Jong

ポール・デ・ヨングは「TENORI-ON」とエレクトリック・チェロの組み合わせによる、優雅な演奏を披露、日曜の夜のイベントらしい贅沢な気分を味わせてくれた。

PRE-VIEW & AFTER-VIEW
Ryoichi Kurokawa

また、黒川良一のどこまでもソリッドな音と映像、デデマウスのほどよく軽薄なポップさとのコントラストなど、全体としては一つのイベントとは思えない程ジャンルレスなイベントだった。

PRE-VIEW & AFTER-VIEW
De De Mouse

それぞれのアーティストが各々違った使い方をみせる「TENORI-ON」は、それだけで様々な可能性を感じさせる。さらに特筆すべき点は、楽器を触って音楽を作る楽しさを、全く楽器が演奏できない人も体験できる、使う人を選ばないツールであるということだ。だからこそ、今後、誰も予想しえない使い方がどんどん出てくるであろうし、その中で生まれる新しい音楽の可能性もまた持ちえるかもしれない。

TENORION presents PRE-VIEW & AFTER-VIEW
日時:2008年4月24日(木)4月27日(日)
会場:EATS and MEETS Cay
主催:THIRD-EAR JPN LTD.
協力:ヤマハ株式会社、TCHES, INC.

Text: Yasuharu Motomiya

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