ブルーノ・ムナーリ

PEOPLE

20世紀イタリアのクリエイティブ界の巨匠。

ブルーノ・ムナーリブルーノ・ムナーリ
Scultura da Viaggio, 1958
Ferro Verniciato, 43x50x54cm
Collezione Privata, Milano

ブルーノ・ムナーリの存在は、イタリア文化を何十年も引っ張ってきた。それもそう、およそ30年代から90年代に渡って、絵画、産業デザイン、グラフィックデザイン、そして教育ペタゴギック論の分野で影響を与えてきたのだ。ミラネーゼどころか、巨匠という名前を思い浮かばずにはいられない。それも、ブルーノはタッチが軽いものを好んでいたり、皮肉やパラドックスを作品に常に用いているため、そんな定義の尊大ささえも巧みに逃れてしまうのだ。

ブルーノ・ムナーリ
Macchine Inutili


30年代から40年代のマッキーネ・イヌティーリ(使えない機械)シリーズで、ムナーリは細いロープとシンプルで幾何学的な形をした3D構成の物体を制作した。これらの機械は自ら動作することはなく、鑑賞者はその使い方を試すのだが、実際に動きをするといえば風にうねる程度なのである。

ブルーノ・ムナーリ
Macchina Aritmica (Arrhythmic Machines), 1950-1983
Metalli, Plastica e Piumaa, 280x22x28cm
Collezione Privata, Milano

50年代には、ムナーリは「マッキーネ・アリトミーケ(律動的な機械)」という、作者自ら『傲慢』で『ぶっ飛んでいる」と言い表しており、騒音を出しながら効率よく、さらには使用されることを基とした主体性、明確な目的をもって設計された、機械らしい機械の皮肉な裏返しとして捉えられている。

ブルーノ・ムナーリ
Abitacolo, 1971
Strutture Metalliche Portanti, 194x256x83cm, Produzione Robots
Collezione Renato Rebolini, Milano

回顧展とも言える本展では、1953年作「ジオカットーロ・スキミエッタ・ジジ(猿のおもちゃジジ)」など、彼の代表作が展示されている。この展覧会のキュレーター曰く、この作品はインタラクティブな彫刻作品の先駆けと考えられており、この作品が子供だけではなく全ての年代の人に向けられた作品であると捉える人もいる。当時世に出たばかりのフォームラバーが使用されたのは革命的で、お馴染みのアームチェアーやソファー、60年代のイタリアのデザインに象徴される「フォークランド・ランプ」などにも使用された。

今回の展覧会の大部分は教育の分野での彼の考えに忠実に沿ったものであり、1940年の彼の息子アルベルト誕生の後、視覚的な世界を基盤とした世界というものに対しての人々の意識を高めるためのアイディアを深め、本展ではムナーリメソッドの発表の場として子供のための実験的な場として大きなスペースを設けている。

ブルーノ・ムナーリ
Libro letto(Bed Book), 1993
6 cuscini di materiali diversi, 70x70cm, Produzione Interflex
Collezione Marco Ferrani, Milano

幼児期へのムナーリの関心は、彼のキャリアの中で制作された子供のための美しい絵本やゲームによって見て取られる。有効な展示方法や情報がたくさん詰まった本展は、この20世紀イタリアのクリエイティブ界で最も興味をそそるデザイナーへの感動を存分に味わう事の出来る展覧会である。

Bruno Munari Exhibition
会期:2007年10月25日〜2008年2月10日
会場:Rotonda della Besana
住所:Via della Besana 15 Milano, Italy

Text: Francesco Tenaglia
Translation: Kyoko Tachibana

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