
賢さとはただの評価であり、混乱とは直感である。

“Arctic Monkeys” Brianstorm video, 2007
United Visual Artists(UVA)は、様々な経験と技術を持つアーチスト集団。United Visual Artistsという名が表すように、インスタレーションや、ミュージックビデオ、照明デザインなど、メディアを超えた活動を行っている。
彼らの作品はいつも話題性があり、観る者を惹き付ける。
そこにメッセージはあるのか?感覚を刺激する科学とアートの融合?様々な疑問をぶつけてみた。
United Visual Artists (UVA) の名前の由来と、設立のきっかけについて教えて下さい。
UVAは2003年にマット・クラーク、クリス・バード、アッシュ・ネールによって設立されました。ツアーバンドのための革命的な映像演出を制作するというヴィジョンを掲げてUVAはスタートしました。最初は、「tongue-in-cheek」(皮肉、不真面目の意味) という名前を付けようと思ったのですが、会社が成長するにつれ、 United Visual Artistsという名前が私達をとても良く表しているということに気がついたのです。様々なスキルを持ったたくさんの人間が一緒に働いていますしね。
設立以来、ギャラリーでのインスタレーションや、ミュージックビデオ、照明デザインなど、とても様々な仕事を手がけてきました。

“Reflect”at the British Library. 2007
創造性の点において、その都度オーディエンスと貴方の作品をどのように結びつけるのでしょう?
ライブで私達の作品が存在していることが大きな部分を占めていると思います。人々が発見し、そして経験するため、もしくはパフォーマンスしてもらうための、没頭できるような、共鳴しやすい環境を作り上げることが私達は好きなのです。もし私達がその「瞬間」を人々と共有できたとしたら、それは僕らにとって成功を意味するんです。

“Massive Attack”World Tour 2004
インスピレーションはどこから来るのでしょう?
基本的にはアート、デザイン、音楽、人生の経験からです。ひとつの影響を取り上げるのはなかなか難しいですね。
UVAでのプロセスは、内面も外側も両方コラボレイティブな物なのです。インスピレーションを得るために、お互いのスキルと影響を与え合うことを要求しているかもしれません。

“Triptych Madeleine”at the Louvre, Paris, 2007
作品に常にメッセージは込めているのでしょうか?もしくは感覚を刺激する科学とアートの融合と考えているのでしょうか?
明白なメッセージを込めているわけではありません。むしろ、人々の感情を動かすことの方が大事だと思っています。記憶に残ることが一番大切なのです。
この業界の魅力とは何でしょう?
旅ができること。様々な人々と働きインスパイアされること。アイディアが形になって目に見えることです。
最新のプロジェクトについて教えて下さい。
アメリカのバンド、「バトルズ」の8分間のプロモーションビデオを「ワープ・フィルム」から依頼されました。以前にもミュージックビデオは制作したことはありましたが、その工程全てをコントロールできることがとても楽しかったですし、素晴らしいライブ活動をしているバンドと一緒に仕事をする機会を頂けたことも印象的でした。
実際には、ウェールズの石板採石場にライトを使ったインスタレーションを作り上げました。特殊な環境に置くことで彼ら自身と彼らの音楽が引き立つようにしたかったのです。私達のアイディアとしては、円柱状のライトがタイトで数学的な彼らのアレンジの構成と、時に混乱するような彼らのサウンドの持つ不規則な自然さを表す、景色の有機的なカオスを、どうにかして表現したかったのです。

Battles. Tonto. 2007
いままでのプロジェクトとはどのような違いがあるのでしょう?
実はライブアクションビデオを監修したのは今回が初めてなのです。大きなチャレンジだったのは、映像が8分間というミュージックビデオの世界ではかなり長いという事実でした。それ故、特殊な環境とドキュメント、パフォーマンスをユニークなイベントという形で作り上げることにしたんです。
今回の仕事で何か難しかった点はありますか?
大きな挑戦と言えば、ウェールズの石板採石場で撮影をしていた時です。ちょうどその時イギリスでひどい嵐があったのにも関わらず、バンドは一日しか撮影に来れなかったのです。セットと最初の方のシーンを撮っている時はひどい天気でしたが、幸運にも夜には天気も回復し、実際の映像もとても良いものを撮ることができました。
これまでのプロジェクトで一番満足したものはどれでしょう?理由も教えて下さい。
V&Aでの「Volume」というプロジェクトです。3ヶ月という長い期間のインスタレーションを建物の中心、ジョン・マジェスキガーデンで行いました。訪れた人々に影響を与えられるような、これまで見てきたものを覆すような体験をさせたかったのです。

“Volume” at the V&A. 2006
46本の円柱型のLEDを使い、森のようなボリュームのある照明と音で、団体でも個人でも探検できるような空間を演出しました。それそれの柱にスピーカーがついていることにより、どこを歩いていても完璧なオーディオヴィジュアルの音響がインスタレーションから感じることが出来るのです。
どのようにUVAを記憶に残してほしいと考えていますか?
人々が共有したい思う素晴らしい体験の連続のように記憶に残っていると嬉しいです。

“Echo” at the Tate Modern, 2006
あなた自身、もしくはあなたのチームがいつかエネルギーを失うかもしれないという恐れについて考えたことはありますか?もしそのようなことがあれば、どう対処しますか?
おそらく新しいチームを作ると思います。私達の仕事をやっていく上での喜びの一部とは、物事がどう変わっていくのかと、私達もやがて変わっていくということを楽しむということなのです。常に自分自身にチャレンジするということは、間違いを起こしながら、そこから学んでいくという姿勢が大事なのです。
UVAのメンバーのそれぞれを何かで表すとすれば、自分自身とその他のメンバーに何を選びますか?理由も教えて下さい。
黒猫、綺麗なヒマワリ、小石、パスポート、発光ダイオード、タオル、タッパー、影、ストップウォッチ、紙、ギター、トランプ。理由については秘密です。
最後に、読者にメッセージをお願いします。
自分の賢さを売り、混乱を買うこと。
賢さとはただの評価であり、混乱とは直感である。
UnitedVisualArtists Ltd.
住所:1 Chapel Court, London SE1 1HH
TEL:+44(0)20 7378 0303
mail [at] uva (dot) co {dot} uk
http://www.uva.co.uk
Text: Waiming from Unit9
Translation: Junko Isogawa