蓮井まき
PEOPLEText: Saya Ichinohe
ジュエリー・ブランド「マメロン」の主宰者でデザイナーの蓮井まき。妻でもあり母でもある彼女は、日常の中で感じたことを作品にしている。
今回、札幌SOSOで行われた「INSECTS」展は、京都の恵文社一乗寺店、東京・青山のデュヌラルテを巡回してきたものだ。
彼女の作品は、SOURCE (東京)、ON SUNDAYS (東京)、united arrows green label relaxing (東京)、KOK (神奈川)、恵文社一乗寺店 (京都) で手にすることができる。(2007年10月現在)
まずはじめに自己紹介をお願いします。
「マメロン」の蓮井まきです。デザイン制作は一人でやっています。
「マメロン」を立ち上げた経緯を教えてください。
事情があり、夫のマネージメントをしなくてはいけなくなり、デザイナーとして勤めていた企業を退職したのですが、どうしても物をつくり続けたい思いが強く、セカンド的な位置で始めました。
ブランド名「マメロン」の由来を教えてください。
仏語で「ちくび」です。始めはノリでつけたのですが、実際に出産を経て、母乳育児にこだわっていくと、その「ちくび」の機能の万能性と、愛情の伝達の確かさに驚き、改めて良い名前をつけたもんだと思いました。
今回のコレクション「INSECTS」に限らず、今までの作品のコンセプトを決める際、何かきっかけ等はありましたか?
全て日常から生まれています。きっかけは犬のお散歩だったり、子どもの描いた絵だったり、その時々、日々のかけらを拾って制作しているように思えます。
デザインする際、何か心がけていることはありますか?
企業にデザイナーとして勤めていた時は、マーケティング重視のものづくりでした。それに反して、できるだけ自分の心の動いた物だけを作っていきたいと思っています。
アクセサリーの他に絵本も制作されてますが、どのような経緯で制作するようになったのか教えて頂けますか?
一番始めに創った「ババのひげ」は物語ありきだったのです。物語にそって、馬や鹿を作っていったので、必然的にまとめる作業が出て来てつくりました。
二冊目の「トロンプルイユ」は創りながら、こんな物がスペードに見えるな、あんなものがハートに見えるなと思っていた事をまとめました。
インセクトは、アクセサリーを作り終えた時に、まとめてみたら、こんな虫がここに居たら可愛いな、などとふくれあがった物でした。
本は人によっては無い方がいいと思う方もいらっしゃるようですが、私の世界感は本を出して初めて完成していく物のようです。
今回のコレクションでは、札幌、東京、京都で展示会を行いましたが、それぞれの様子、反応を教えて頂けますか?
意外と虫を好きな方って多いのだな−と言うのが率直な感想です。
影響を受けたアーティストは誰ですか?
デビット・ホックニーです。大好きです。
休日の過ごし方について教えてください。
子どもと過ごします。一番多いフルコースは、ホームセンター〜本屋〜お風呂屋さんと言うパターンです。
働く母、妻として気をつけている事はありますか?
建前を子どもに押し付けない様にしています。辛かったら辛い、痛かったら痛いと伝え、人として感じる事を親だから我慢すると言う考えは全くありません。
今後の予定、チャレンジしたい事は何でしょうか?
現在、洋彫りを習っています。これからは石を使った作品を作っていきたいと思い、目下修行中です。
読者にメッセージをお願いします。
来期は鳥です。おたのしみに。
商品に関するお問い合わせ先:
有限会社スナッピンブッダ
住所:東京都目黒区五本木2-28-24
TEL:03-3704-5304
info@snappinbuddha.com
https://www.mamelon.biz
Text: Saya Ichinohe
Photos: Hiroshi Kotake