ソナー 2007

HAPPENINGText: Julio Cesar Palacio

近年、バルセロナでは益々フェスティバルが増加しているが、アバンギャルドなミュージックの分野にて14年経った今も未だに世界最高のフェスティバルと考えられているのが、今年で第14回目を迎えた先端ミュージックとマルチメディアアートの国際フェスティバル「ソナー」だ。 このベテランのフェスティバルは、過去数年間に渡って、東京、ソウル、ブエノスアイレスなどの他都市にも広がり、名をあげている。

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しかしなんと言っても、最多の観客動員数を誇り、最も期待されているのが、このバルセロナでの開催だ。ラインアップが決定となるずっと前から、フェスティバルは独特の雰囲気を露出しはじめる。今年、伝説的な「スマイリー」のアイコンは、80年代後半からのアシッドハウス・ミュージックと、果てしないレイヴパーティの記憶やカラーを思い起こさせた。

それが、このフェスティバルの顔である。スマイル、蛍光色、死ぬまで続くダンス、レイヴ。第14回ソナーは、都市に夏を持ち込んだ。

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Setsubun Bean Unit

初日の6月14日、ソナー・ヴィレッジ・ステージの芝生スペース内で人々が待つ。午後16時に早くもイギリスのグループ、セツブン・ビーン・ユニット(アクシデンタル・レーベル)が登場し、その日最初の宝石をもたらした。日本のフォルクローレ、ジャズ、ファンク、ダブをオリジナルに解釈、ユーモアのセンスをふんだんに取り入れ、伝統的な日本の盆ダンサーズが美しい着物を着て舞う。

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The Buddha Machine

その直後、会場CCCB内のソナー・ホール・ステージでは、FM3がブッダ・マシーンによる奇妙なショーを繰り広げる。アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのボーカリスト、ブリクサ・バーゲルドがステージに上がり、共演。チェスゲームをミックスさせてプレイし、マシーン音によるコンサートを行なった。

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Piana

ソナー・ドームの外では、日本人アーティスト・ピアナが、バイオリニストと共に念入りで繊細なコンサートを披露。心地良いアレンジメントと彼女の魅惑的な声に特徴づけられた。

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