SANAA HOUSES

THINGS

人生と幸福の比喩としての「家」は、自然へのアプローチ要素を取り戻す。


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妹島和世と西沢立衛の作品は、金沢21世紀美術館におけるものがよく知られているだろう。美術館やショップからプライベートの家に至るまでたくさんの作品を手掛けている建築家ユニットである。本書「Sanaa Houses: Kazuyo Seijima + Ryue Nishizawa」でも後半で触れられている。この本は、レオンのMUSAC現代美術館の館長、オーガスティン・ペレス・ルビオによって編集されたもので、妹島和世と西沢立衛による家の展示、そしてSANAAオフィス全体の、最後の貢献となる。本は、導入部のインタビュー、未完成の家々の写真、5つの完成した家の概要説明、その写真、そして最後にSANAAオフィスの一般的な作品解説から成っている。

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初めに取り上げられているのは、とてもカラフルな論評と、オーガスティン・ペレス・ルビオによる妹島和世と西沢立衛のインタビューだ。プロジェクト発展の裏を探る考えや、クライアントとデザイナーが家の最終デザインに対して互いの合意に達するまでの過程などが主に照らされている。また、SANAAの作品における、伝統的な日本の建築の歴史と影響についてなどにも触れられている。

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次にこの本を構成するのは、写真とイラスト、完成、未完成作品の図面など。未完成の「フラワー・ハウス」や完成している「森山邸」など、ユニークで興味深い建築が取り上げられている。

後半部分は、建築家クリスティン・グズマン、マドリードUniversidad Politecnica建築学校の教授であり建築家のルイス・フェルナンデス・ガリアーノ、東京都現代美術館事業企画課長の長谷川祐子らによる論評から成る。彼らはそれぞれ、SANAAの作品に見られる日本の要素(透明性、光、調和、自然など)を含む、様々な見解について語る。

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直接的に日本の影響を建築に加えようとしているのではないとしても、彼らの作品の多くに、ある伝統的な日本の要素があることは明白だ。妹島和世と西沢立衛の近代的な作品に、あきらかな伝統的な日本を映し出す能力が、世界を越えて知られるようになった理由である。またそれは、彼らの自家においても見ることができる。

過大な論評をも共にしながら、本書はSANAAの実体を解明する。彼らの作品は実際に驚くべきもので、本書は彼らの世界への一瞥を与える。 芸術や建築に精通していない人にとっても思慮深く楽しめるもので、一見に値する。さまざまな現代の媒体と出会う日本の伝統は、日本や日本のアーティストたちをとても面白くさせる。多くの国でたくさんのプロジェクトを展開しているSANAAを初めとし、彼らは過去への繋がりを保ちながら、日本の能力を未来に例示する。

Sanaa Houses: Kazuyo Seijima + Ryue Nishizawa
筆者:Agustin Perez Rubio
仕様:英語、日本語
出版:ActarMUSAC
価格:31.00 USD
ISBN-10: 8496540707
ISBN-13: 978-8496540705

Text: Eric Choo
Translation: Kyoko Tachibana

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