オランダ・ストリート・アート展

HAPPENING


オランダについてよく知っているあなたでも、この場所については聞いたことがないかもしれない。「GEMギャラリー」は、ハーグ地域のはずれにある。初めて行く時には、かなり見つけにくい!しかし行く価値はある場所だ。

この展覧会のタイトルは「オランダ・マスターズ/ストリート・アート&アーバン・ペインティング」という。「GEMミュージアム」は、『GEM建物内外の、個人空間と公共の空間の間にある緊張について探求する』よう、14人のオランダを拠点とするアーティストを招待し、また『オランダで開かれる初めての類いのグループ展』とした。

さて、これ位でお決まりの宣伝文句を言うのは充分だろう。ここから書くことが本題だ。これはとてもプロフェッショナルで、外にも内にも施された詳細な展示である。まず初めの14人のアーティスト共作の3D作品は、開いた傷口のように「GEM」の芝生に設置されており、観る者はこれは何かと立ち止まる。それから作品の大半が展示されている2つの中心となる部屋がある建物内に引き込まれるのだ。

1つ目の部屋では「Antistrot」による暗いゴシックの作品をフィーチャーしていた。馬に乗った「Kiss」がグラフィティに出会う。これは死のムードをうまく使っており、すばらしかった。(カスタマイズされたナイキ・エアフォース・ワンも含めて!)もう1つの注目作は「Waynehorse」のユーモアたっぷりのポルノ・コミックである。彼の黒、白、茶色の最小限の色使いが大好きで、その世界観はフランク・ミュラーの「シン・シティー」を思い起こさせる。また、奇妙で創作的な白黒映画も思い起こさせた。是非、観て確かめてほしい!!

2つ目の部屋もすばらしかった。トランスフォーマータイプから方向転換し、「ボーゲ」のサイエンスフィクション作品や、「モーキー」の白黒スピーカーと建物の荒涼とした風景は、どことなくオルタナティブな現実の感覚を起こさせた。「ロンドン・ポリス」のミニチュア化したニューヨークシティの都市世界も、ストリートの音やグラフィティ、ビデオゲーム、「スーパーA」の刺激的なペインティングや3D作品と共に置かれていた。「レーザー3.14」の示唆に富んだ作品もあり、彼らは落ちぶれたマリリン・モンローや煙のあがったツインタワーなど、信じられないほど心をかき乱すような画を披露した。

また他の注目作として、ストリートアートに関するドイツのドキュメンタリーと、1つ目の部屋と2つめの部屋のコラボレーション作品があげられる。 それから最後に地下には、マイケル・ラウ&フュートラからの最も注目されるデザイナー・トーイズの展示があった。

このショーは、確かに個人空間と公共の空間の間にある緊張について探求するという意図を満たしていた。同時にその作品は、洗練されて落ち着いた“ギャラリー仕様”の公開から、おそらくグラフィティ公開の疎外感にまで向けられているように感じた。いつもは殺風景な場所で日々の現実の砂塵でよごれたビルに飾られている作品を、こういった静かで落ち着いた場所で見るのは、いつもとても変な感じがする。

「GEM」で展示されている豊富なバラエティと創造性豊かな作品は、2006年10月8日まで見ることができる。すばらしいクリエイティブに染められたオランダのストリート・アートとアーバン・ペインティング。もしあなたがオランダにいたとしたら、その場所を見つけられるように願う!

Dutch Masters – Street Art & Urban Painting

会期:2006年7月8日〜10月8日
会場:Gemeente Museum
住所:Stadhouderslaan 43, 2517 HV Den Haag
営業時間:12:00〜18:00
日曜定休
http://www.gemeentemuseum.nl

Text: Slite
Photos: Slite and Mark Visser
Translation: Naoko Wowsugi

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