オルタナティブ・ファッション・ウィーク

HAPPENING


イーストロンドンの「スピタルフィールズ・マーケット」。日曜日のマーケットは、ニューデザイナーや、アーティスト、ヴィンテージラインのディーラーがストールを並べる、ロンドンで一番おしゃれなマーケットのひとつである。今週はここにキャットウォークが出現する。それも特別に若く、フレッシュなニューカマーたち。それが「オルタナティブ・ファッション・ウィーク」。若い才能の発掘に余念がないバイヤーや、エディター、エージェンシーでにぎわいを見せる。

スウォッチのスポンサードにより、ファッションカレッジの作品部門と、個人部門でアワードを競う仕組みになっている。吹き抜けの開放的なマーケット空間で、ライブジャズに先導されて始まったこのファッションショーは、創ること、着ること、見せること、ファッションのすべてを楽しんでいるアーティストたちの、とてもポジティブでカラフルなパワーを感じさせる。

ショウはハックニー・コミュニティカレッジから始まった。まるでスクールフェスティバルのようににぎやかなのは、ファブリックをキャンバスのようにして、いろとりどりのペイントをそこにのせているせいだろうか。生徒達がそれぞれ自分のデザインを自ら着てほこらしげにステージを歩くたび、大きな声援とホィッスルが聞こえたのも、このショーならでは。

さて打って変わって、すてきにショートボブのヘアバンドガールズが、鮮やかなカラーをまとって登場する。どのファブリックも発色のいい明るい色で、そのコンビネーションがいきいきとしている。デザイナーのキャロライン・チャールトンは、カレイドスコープからインスピレーションを得たという。ダーツやシームを取り入れない独自の縫方がシンプルでセクシーなラインを生み出している。今すぐ春の街へ着てでたいデザイン。

まるでシアタープレイを見るかのようなキャットウォークを見せたのが、バルセロナ出身のリチャード・ラモス。おしゃれなサザエさん的なヘアスタイルのモデルが、花占いのように、花びらを散らしながら歩いてくる。一瞬のポージングで退場、というのがセオリーなのに反して、彼女はアンニュイにそこに立ち尽くす。そこに引き込まれる。フラワープリントに、リボンやバルーンスカートなどフェミニンな要素いっぱいのメロウなコレクション。

個人的に楽しんだのが、アルバ・ウィルソンのメンズハット&ニットウェア。ハットがどうとかいうか・・・・・・。

ファッションへのプロセスはひとそれぞれである。新しくて、オリジナリティがあれば、というだけのものでもないだろう。機能性や着心地を重視する場合もある。それでも、やっぱり新しい一着、お気に入りの一枚に少しだけ背筋がのびる気持ちになれることもある。ファッションと真剣に取り組むデザイナー達に触れ、ファッションのもたらすすばらしいエフェクトについて考えたりもする。なにはともあれ、ロンドンはようやくサマータイム。新しい服を着て、歩き出すにはいい季節でしょう。

スウォッチ・オルタナティブ・ファッション・ウィーク
会期:2006年3月20日〜24日
会場:スピタルフィールズ・マーケット
住所:Crispin Place Brushfield St. London E1
www.alternativearts.co.uk

Text and Photos: Sayaka Hirakawa

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