トランスメディアーレ 2006

HAPPENING

近年例にない寒さも少し緩んだ頃、ベルリンで「トランスメディアーレ 06」が開催された。「トランスメディアーレ」とは、ベルリンで開催される、メディアートの現在が見渡せるアート・フェスティバルである。会場は前回の「ハウス・デア・クルトゥア」から「アカデミー・デア・クンスト」に移行。すこし規模が小さくなった様にも見えたが、会場は相変わらず最先端のメディア・アートを追いかける人間達であふれかえっていた。


今回の「トランスメディアーレ」は、おおまかには以下の様に分かれていた。スクリーンに上映される作品、ラウンジで常に上映している作品、会場内にインスタレーションとして展示される作品。その他ギャラリー等個別に展示される作品。そして企画展「SMILE MACHINES」、アーティストグッズ(Tシャツ等)の販売。これに加えて別会場で「クラブ・トランスメディアーレ」。ここでは展覧会場、企画展、アワードを中心にレポートしたいと思う。

今回のテーマは、「REALITY ADDICTS」。ここには、現実に対する実践的な行動、そしてユーモアというようなコンセプトが盛り込まれている。


ナムジュン・パイク「ヴィデオ・ロダン」

このコンセプトを下敷きに企画展「SMILE MACHINES」は、先ほど惜しまれてこの世を去ったビデオアート=メディアアートの父、ナムジュン・パイクの「ヴィデオ・ロダン」から始まる。これに続きレ・レヴィーヌの「アイ・アム・アン・アーティスト」、ジョージ・マチューナスの「スマイル・マシーン」とかつてのユーモラスなアートの一時代を築き上げた人々の活躍、それに加えビデオ作品、インタラクティブな作品が続いた。デュシャンに始まるダダの系譜がアートの表現手段を豊かにし、その流れの中でフルクサス、とりわけナムジュン・パイクがこの分野のパイオニアである、といった現在から見渡した過去への総括を見た様なセレクションだった。

しかし残念な事に、振り返ってみると、企画展のみならず会場全体の大半を占めるのは映像作品である。果たしてこの数十年でメディアアートという領域にアーティストはどのぐらい食い込めたのか?今回の「トランスメディアーレ」のみでその結論を出すには性急すぎる様な気もするが、一つの結論として、ファイン・アートという領域以外から、例えば音楽というフィールドから、コンピュータ・カルチャーというフィールドから、メディアアートという領域に表現を持ち込んだ出現が一定層いる、ということだろうか。

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