ピーター・ベステ展

HAPPENING


ロサンゼルスのカルバーシティーのBLK/MRKTギャラリーで現在展示されている写真を見れば、その写真を撮った写真家がロックバンドKISSのCDを持っていても、その音楽を聞くよりアルバムカバーを見ていたに違いないと思うだろう。

ピーター・ベステはニューヨークのブルックリンを拠点する写真家で、彼はサブカルチャーに強い興味を持っている。BLK/MRKTギャラリーで展示されているのは彼の代表的な作品で、ノルウェーのブラックメタル音楽ファンのポートレート写真だ。ポートレートに写されたのはたくさんの音楽好きな人々で、彼らは1980年代からブラックメタルの暗くてリズミカルな音楽性とB級ホラー映画と間抜けな海賊の演劇性を組み合わせてきた。

実際にこれはとても奇妙なシーンで、ノルウェーでブラックメタルのファンとミュージシャンが24以上もの教会に火をつけた事件を知れば、ポートレートからもっと暗い雰囲気が出ているように見える。放火され焼失してしまった教会にはとても重要な木造彫刻もあって、最も有名なのはブラックメタルバンド「BURZUM」の中心人物であるバーク・ビカネスのファントフト教会の放火事件だ。そして何人かの人々にとって献身と過激主義は止まることがない。バーク・ビカネスは別名カウント・グリシュナックとも呼ばれ、影響のあったブラックメタルバンド「MAYHEM」のギタリストであったユーロニモスを残酷に殺した。頭から首そして背中にかけて全部で23回も刺したのである。しかしこの事件はブラックメタルシーンで起こったいくつかの殺人事件の発端にしか過ぎなかった。この事実はハロウィーンを毎年一回の陽気なイベントとして片付けることのできるものではなくて、ある人々にとってはそれがライフスタイルであり、特に大事件になってしまうことを気付かせる。こう考えると写真がその中で写されている顔よりももっと不安にさせるものになってくる。


ピーター・ベステ展

会期:2005年11月12日まで
会場:BLK/MRKTギャラリー
住所:6009 Washington BLVD. Culver City, Los Angeles
http://www.blkmrktgallery.com

Text: Reto Caduff
Photos: Courtesy of Blk/Mrkt Gallery
Translation: Masanori Sugiura

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