デュレンマット・フェスティバル

HAPPENING


シンガポールはグローバル都市だ。東洋と西洋の両方の文化を併せ持っている。この国には自然資源がほとんどないので、国際市場に打ち勝つために自らが高水準を設定するしかない。スイスの生活水準を目標に掲げ、シンガポールは経済的な指標を長い間追求している。そして今、シンガポールは経済と同様に文化的にも指標を定め、それに向かう時がきている。

デュレンマット・フェスティバルはそのようなイベントのひとつで、経済の先にある文化的な面を追求している。シンガポールとスイスの間の150年の歴史を称え、2ヶ国を繋いでいる経済関係が、文化的イベントによって祝福される。

“世界のスイス市民”と言われた小説家、劇作家、エッセイストであるフリードリッヒ・デュレンマットのライフワークが旧国会議事堂にある新しく設けられたアートハウスに展示された。展示や演劇や講演で複合的に構成されたこのフェスティバルは、シンガポールのグローバルな市民に、より深遠な見解とより知的な対話をもたらした。

劇場のようなステージでは、デュレンマットの作品から今回のフェスティバルのために改作された演劇が、シンガポール人と外国人の両方の役者によって演じられた。

劇場ディレクターであり役者でもあるニューヨークから来たクリストファー・マーティンは、文学的な実験としてのフリードリッヒ・デュレンマットの作品「ミノタウルス」の朗読(音と視覚による)に私達をいざなった。また、シンガポール人と世界中の学生達が“世界市民”というテーマについて書く、というエッセイコンテストでの入賞作品展というかたちで、地元の人々の作品も展示された。

スイス・ヌーシャテルにあるデュレンマット・センターを設計した、世界的に有名なマリオ・ボッタが招聘され、彼のデザインと発想についての講演をシンガポール国立大学にて行った。

デュレンマット・フェスティバルは、ビジュアル、音、知性、感情をたたえる複合的なフェスティバルである。文化的視点からいえば、このフェスティバルは世界に影響を与え、変化をもたらした一人の男の功績を見せるというもの、とも言える。

デュレンマット・フェスティバル
会期:2004年10月9日〜31日
会場:The Arts House
住所:1 Old Parliament Lane
Tel: 65 6332 6919
http://www.swissfestival.com.sg

Text: Fann ZJ from npsea Enterprise
Translation: Ryoko Ogino

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