ヤング・ガンズ 4
ここ最近、「ヤング・ガンズ」という言葉を頻繁に耳にするようになってきた。ニューヨークの「アートディレクターズ・クラブ」は、年に二度、デザインや広告業界で活動する30歳以下の才能ある人材のためのアワードを開催している。1996年に始まり今回が4回目の開催となる「ヤング・ガンズ 4」のオープニングが、9月9日の夜、アートディレクターズ・クラブにて行われた。
「ヤング・ガンズ」が扱う分野は、ADC展と似ており、グラフィックデザイン、イラストレーション、写真、アートディレクション、インタラクティブ・メディア、そして空間デザインとなっている。
初めて「ヤング・ガンズ」が開催された時、そこで展示されたのは地元ニューヨークのクリエイターだけだった。しかし、次第にその幅が広がっていき、アメリカという範囲をカバーするだけになった。そしてついに今年は、初めてグローバルな範囲になった。今回選ばれたクリエイターは、21ヶ国から34組(ほとんどは個人だが)。私自身その1人になることができたのは幸運だった。選ばれたクリエイター達は次のとおり。
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Annies Foster、Caprice Yu、Ray Andrade & Quentin Shuldiner、Crystal English
フィルム/ビデオ
Ryan MacKeen & Jaime Randle、Anne Paas
グラフィックデザイン
Luke Choi、Robert & Gary Williams、Reto Ehrbar、Masaru Yokoi、Brian Sensebe、Laughlin Dyer、Ryan Pescatore Frisk & Catelijin van Middelkoop,
Richard Christiansen、Natasha Jen、David Heasty、Willian Zimmer、Stefan G. Bucher、Julia Hoffmann、Deanne Cheuk、Brad Trost、Honest、Lena Beug &
Clay Weiner、Andrio Abero
イラストレーョン
Stefanie Augustine
インタラクテブメディア
Jose Caballer、Angela Lidderdale、Anh Tuan Pham
写真
Emily Shur、Tony Law、Geoff Green
ノンジャンル
Andrew Maynard、Joseph Kosinski、Rei Inamoto
展示された作品はとても多様で力強かった。作品を見ていて嬉しかったのは、どれも“かっこよく”しようとしていなかったことだ。何年か前、誰もがその当時の“かっこいい”をコピーしようとするか、フォトショップのレイヤーとフィルターを使って“最先端”のグラフィックを作ろうとしていた。私は今回のショーではっきりと、そんな意味のないかっこよさの追求の終焉を感じた。アイデアがデザインの良さを語る時代が始まろうとしている。
もし近くに住んでいたり、この時期ニューヨークにいるなら、ぜひ足を運んでみてほしい。
ADC YOUNG GUNS 4
会期:2004年9月10日〜10月22日
会場:ADCギャラリー
住所:106 West 29 Street NYC, NY
http://www.adcglobal.org/yg4/
Text and Photos: Rei Inamoto from Tronic Studio
Translation: Naoko Fukushi