バサバ

PEOPLE

1997年に設立され、現在11名ものスタッフを抱えるまで成長したスペイン、バルセロナのクリエイテエィブスタジオ「バサバ」。コマーシャルワークと非営利プロジェクトをバランスよく手掛けながら、実に様々なプロジェクトをこなす彼らの、成功の秘訣やクリエイティブの姿勢について、設立者の1人、ブルーノ・セレスに話を伺った。



Photographed by Leila Mendez

まずはじめに設立の経緯も含め、自己紹介をお願いします。

バサバは、1997年にブルーノ・セレスとトニー・セレスによって設立されました。トニーは、グラフィックデザインと広告のアート・ディレクターの経験があり、ブルーノは、イラストレーションとグラフィティのバックグラウンドがあります。

私達は、慣習的なグラフィック、広告制作の手法にうんざりしていたので、前の仕事をやめて、自分のスタジオをつくることを決定しました。私たちが好きなように働ける場所、また最終的に私達がプロダクトを完成させるまでのすべてのステップにおいて、コントロールすることができる場所が私達のスタジオです。

この7年で、私達のスタジオは2人から11人に成長し、現在のメンバーは、グラフィックデザイナー、アニメーター、プログラマー達と、2002年にパートナーとして加わったプロジェクト・マネージャーのエンリック・ゴデスで構成されています。私達には、秘書や経理を担当するスタッフはいなく、すべての仕事を自身で管理しています。しかし活動範囲が多岐に渡るので、大きなフリーランスのコラボレーターのネットワークを持っています。

どのような活動をしていますか?

先程も話しましたが、私達は特定の分野の仕事をしているスタジオではないので、いつも楽しみながら、新しいゴールを目指しチャレンジし、私達自身を刺激したいと常に思っています。私達は、ロゴや、タイポグラフィー、インタラクティブデザイン、出版や映画のような様々な分野でのプロジェクトを行っています。
私達の特徴は、フェスティバルのアイデンティティやロゴといった、コミッションワークと「PLACE」や「VASAVA FONTS」のような自分達のプロジェクトのバランスを保つ努力をしているところです。実験的な部分と依頼をされ部分をベースにした制作過程という新しい方法論を持っています。新しいコミュニケーション価値、トレンド、新しい考え方の模索は、私たちをインスパイアするものです。

実際の制作過程はどのように行なわれるのですか?メンバーが多くアイデアがぶつかりあったりすることはないのでしょうか?

私達は多くの異なる技術を持っていますが、最初のステップとして、ブレインストーミングで基本コンセプトを見つける間、スタジオのどのメンバーでもアイディアを寄せ合うことができ、それがアイデアを広げることができるという意見で一致しています。そうしてプロジェクトを共有して仕事をすすめます。
また、予測可能で標準的なソリューションではなく、それぞれのケースに応じたソリューションを提供したいと考えているので、決して同じ事は、繰り返さないです。

最近手掛けたプロジェクトを紹介してください。

コマーシャルワークでは、「1X1. Pixel based graphic design and Illustration」のカバーとレイアウトデザイン、アートディレクション、編集の全てを行いました。この本は、世界中の73組のアーティストによる様々なピクセルグラフィックを1つにまとめたもので、ピクセルグラフィックの参考書のような本です。

非営利のプロジェクトでは、1年半に渡るプロジェクト「PLACE」がもうすぐ終わるところです。これはトラベルブックで、真っ白なTシャツと、ビデオカメラと一緒にパッケージされ、世界中の36のアーチストのもとを巡回します。そしてそれぞれのアーティストは、これらの3つのアイテムを使い、彼らが自身の作品に影響を及ぼしている身の周りのカルチャーを写し出します。このプロジェクトは、2004年11月に出版物として発行され、バルセロナで展覧会も開催します。またウェブサイトでは、このプロジェクトが現在どのように進んでいるかを日々見る事ができるようになっています。「PLACE」は、カローチェ・ジーンズのサポートを受けて行われているバサバのプロジェクトです。

2001年にもシフトのスペイン特集でインタビューさせて頂きましたね。当時からまだ3年ほどしか経っていませんが、その頃と比べて自分達の活動、そして取り巻く環境(デザイン界やウェブ関連)に関して何か変化したことはありますか?

もちろんです。いろいろ変化しました。3つ歳をとりましたし。成熟したとも言えるでしょう。その間多くの会社が消えてしまいましたが、少数が良い仕事をし続け、生き残っています。時というのは、頑丈なものと弱いものを振り分けるフィルターの役割を持ちます。自然界と同じです。
バサバにとってこの3年は、スタジオをよりプロフェッショナルにする時間でした。また、国際的な仕事の依頼も増えました。それは私たちを幸せなことです。しかし私たちは、自分達であり続けるために、これ以上会社の規模を大きくはしたくないと思っています。

4月に行なわれた「CMYKフェスティバル」をはじめ、スペイン特にバルセロナでは、「SONAR」や「OFFF」など世界的なフェスティバルが開催され世界のミーティングポイントとも言えると思いますが、スペインがその地として発展しているのは何故だと思いますか?

バルセロナで多くのフェスティバルや、イベントが開催されているのはとても素晴らしいことです。どう説明すればいいのかは難しいのですが、バルセロナに来てみれば、バルセロナという都市自体がある種のブランドを作り上げているのだということを感じるはずです。暖かい気候、カルチャーや新しいものに貪欲なオープンマインドな人々に出会えば、きっと新しいバルセロナのイメージを持つことでしょう。おそらく移民も、このムーブメントを起こしている大きな要因の1つだと思います。

今月のSHIFTのカバーデザインは、どのようなことをイメージして作りましたか?

天国を表現しています。特にここでは、インターネットの天国。口は、このシフトの新号を前によだれをたらしている読者を表現してみました。

グリーンの床とピンボールのあるスタジオというのが楽しそうな感じがしますが、今VASAVAのメンバーのなかで流行っていることはありますか?

最近は、ピンポン玉とラケットを使って、壁打ちのミニ・スカッシュを楽しんでいます。仕事の息抜きには最適な遊びです。

これからの予定を教えてください。

5月にバサバ初めての展覧会をパリの「ARTAZART」で開催します。
2005年を目標に、バサバのショップを併設できるような新しいスタジオを探しているところです。

最後に読者にメッセージをお願いします。

いつも細かい文字を読み、ペットを大切に、争いを避けましょう。

Vasava Artworks
住所:Travessera de Gracia 314, 1-2 08025 Barcelona, Spain
TEL:(+34) 93 5396430
vasava@vasava.es
http://www.vasava.es

Text and Translation: Naoko Fukushi

※バサバが、アートディレクション、編集を行ったピクセルグラフィック作品集「1×1」の購入はこちら

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