ハンブルグ・アート校卒業制作展

HAPPENING


僕が住むここ、ドイツのハンブルグには、ハイスルクール・オブ・ビルディング・アーツ、通称「HFBK」という学校がある。ファインアートや商業デザイン、ビジュアル・コミュニケーション、彫刻、建築などを学ぶことができるこの学校では毎年、作品発表会として大規模な展覧会が催されている。今回は今年発表された中から、いくつか興味深い作品を紹介したい。

展覧会が始まるやいなや行われたのが、建築家のたまご達による、作品の安定性を競うコンテスト。上の写真を見て分かるように。段ボールで制作されたタワーに、重りが入った袋を付け、壊れるまで、あるいは落ちてしまうまで、どのぐらい耐久性があるかを判断する、というものだ。担当者である生徒は、黄色の作業着とヘルメットを着用し、危険防止の為に会場内をしっかり管理。僕は、350kgの重りに耐えているタワーを見ることができた。実際に会場にいなくても、タワーが落ちた時の音や状態は、きっと簡単に予想がつくことだろう。

次に僕が見たのは、素晴らしい技術を持つ生徒のパフォーマンス。彼は、さまざまなパターンを作り出そうとしていたのだが、上にある写真は、左側の写真の下の方にある取っ手を引っ張ると、ただの円形状だったものが、車輪のような輪に姿を変える、という作品だ。

上の写真の中にあるレコードジャケットを良く見ると、ジャケットの一部がお互いに入れ代わっているのがわかると思う。それと同様に、レコード自体も一部が入れ代わっているため、ヘッドフォンを耳に当ててみると、左のレコードを聴いていたはずなのに、音の一部は右のレコードのもの、という不思議な体験ができる作品だ。

次に紹介するのは、木で制作された、ロボットの手のような作品。右の写真はこの作品のリモコンで、このリモコンを通じて、指の一本一本を操作できるというものだ。

アレックは、金属でどのようにアームチェア−を制作したかを説明。コンピューターで制御されたレーザー光線が金属を切断。右の写真にある無数の小さな穴も、このレーザー光線によるもので、この穴の線に沿って金属を折ると、椅子が完成するというものだ。

この作品の制作過程は、かなり驚くべくもの。コンピューターの中でかたどられた物体が、プリンターのようなものを通じて、実際の形あるものとして表現された作品だ。穴からは、小さなプラスチックのボールが飛び出してくるのだが、それが何故だか指定された場所に戻る。そして同じような動きが何度となく繰り返されるという作品だ。

あくまでもこれは僕の予想に過ぎないのだが、この器はおそらく、陶磁器で制作されたのではないかと思う。正方形に細かく切断されたスポンジに、水で溶かした陶磁器の成分を染み込ませているのだ。もちろん、釜で焼くとスポンジ部分は焼かれるため消失。そのかわり、スポンジのような形をした陶磁器が残り、このような作品が完成したというわけだ。

そして最後に紹介するのは、プラスチックのコップでできた照明。柔らかく、印象的な光の演出をしてくれた作品だ。

HFBK
会場:Hochschule fur Bildende Kunste
住所:Lerchenfeld 2, 22081 Hamburg, Germany
TEL:+49-40 428 9 89-205
presse@hfbk-hamburg.de
www.hfbk-hamburg.de

Text and Photos: Andrew Sinn from Deco-Vision
Translation: Sachiko Kurashina

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