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第15回 シンガポール国際映画祭

HAPPENINGText: Fann ZJ

もしデジタルフィルムやアニメーションフィルムがあなたの好みではなくても御心配なく。幅広いジャンルからの作品を紹介しているのが、今年のフェスティバルの特徴だ。アジア(中国、香港、韓国、タイ、ベトナム、スリランカ)そしてアメリカ、フランス、カナダ、ドイツ等から集められた390点以上の作品がフィーチャーされている。ジャンルもアート・ハウス・フィルムからシンガポール・ショート・ショート、アメリカン・ショート・ショートのローカルバージョンからのショートフィルム等、本当に幅広い。


Kandahar, 2001, Director: Mohsen Makmalbaf

今年のフィルム・フェスティバルは、イランの作品「カンダハール」(2001)でスタートした。アフガン生まれのジャーナリストが、カナダへ避難した後に、彼女の妹が自殺を試みる計画についてのニュースを、何年か後に知るという心の葛藤を描いた作品に、フィクションとノンフィクションをブレンドし、ジャンルの境界線を曖昧なものにしている作品だ。避難した場所へ戻ることへのジレンマとの直面。社会的ルールと、単なる社会的恥辱を越えた描写に挑戦している作品だ。


Talking Cock The Movie, 2002, Directors: Colin Goh, Woo Yen Yen

地元からの作品「トーキングコック」(2002)は、風刺的でユーモアのある視点からシンガポールの今の姿に着目している地元で人気のウェブサイトだ。を偽装するさまざまな記事やジョークが掲載されており、時折世界の出来事をからかうことがあります。違法な高利貸が、喫茶店で地元のアー・ベン(熱烈なファン)にオンライン上で迫るというストーリー。出来事を面白おかしくからかいながらも地元の現実を描写しているのだ。

デジタルテクノロジーと低コスト化によって、フィルムの境界線は更にその幅を広げた様に思われる。才能の芽を開花しつつあるディレクターに、彼等が心に描くものを制作する遠慮等何も無い。あるいは、あなた自身にもこのフィルム・フェスティバルへの参加をあきらめる理由等も無いのだ。なにはともあれ、クリックをすることから始まるのだから。

15th Singapore International Film Festival
会期:2002年4月11日〜27日
会場:Prince 1 Cinema
住所:#03-00 Shaw Towers, 100 Beach Road, Singapore 189702
TEL:+65 6296 2929
filmfest@pacific.net.sg
https://filmfest.asia-online.com.sg

Text: Fann ZJ
Translation: Sachiko Kurashina

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