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ノキア・シンガポール・アート 2001

HAPPENINGText: Fann ZJ

シンガポールのアートシーンの最新の動向を紹介するビジュアルアートのフェスティバル、ノキア・シンガポール・アート 2001が、2月3日まで開催される。地元のアートシーンの強力なサポーターであるノキアが後援し行われているこのフェスティバルは「歴史、アイデンティティ、テクノロジー、スペース」がテーマになっており、書道、絵画、彫刻、写真、インスタレーションアート、ビデオアート、サイバーアートなど様々なフォームの作品が披露される。ノキア・シンガポール・アートは、シンガポール美術館をメイン会場として、20ケ所以上の様々な場所で50を超えるイベントが開催、133組のアーティストによる141の作品が披露される。


Nathalie Junod Ponsard, To Share The Landscape, 2001-2002, Installation at Singapore Art Museum, along the length of the first floor of the museum © Nathalie Junod Ponsard ADAGP

イベント開催場所は、ホテル、学校、美術館、ショッピングセンター、ギャラリー、政府施設、さらには通りに至るまで、アートフォームと同じように多様だ。フェスティバルは、これらの会場が互いに徒歩圏内にあるゾーンにグループ化されるように構成されている。そのため、訪問者は丸一日かけて様々な展示物を探索することがでる。次の会場に移動する度に、それぞれの展覧会を理解、経験して行くことになる。

メイン展覧会のシンガポール美術館では、訪問者は館内の異変に気付くだろう。フェスティバルにサイバーアートが含まれることで、通常は明るいギャラリーが暗くなり、分割されて、デジタルアートを見るのに適した雰囲気が生まれる。モニター、プロジェクター、ウェブサイト、ビデオインスタレーションに囲まれ、インタラクティブ作品に参加することが促されている。多くの場合マウスを使用するが、ヌード写真で身体の一部を指差してウェブを閲覧することもできる。伝統的な芸術のフォームも健在で、絵画、中国の書道、彫刻もここで展示されている。


Chua Chye Teck, Dear let me do the cleaning, 2001 © Chua Chye Teck

もう一つの主要会場である、スカルプチャー・スクエアでは、人間のアイデンティティをテーマにした14人のアーティストの作品(主にインスタレーション)を展示している。吊り下げたサトウキビ、等身大の竹で縁取られた中国の棺などの作品もそこには含まれる。好奇心の扉が開き、過去の痕跡に満ちた人けのない部屋へと続いていく。米が散らばっている土のベッドの上に、シンプルでありながら複雑な質問で描かれたボウルを配置した、米についてのアーティストの対話によって、私たち自身の周囲、人生、記憶、そして疑問からアイデンティティのテーマを解釈する。

サテライト会場は、チャイナタウン一帯で、アートワークが点在している。ショップの横にある通りの爆破写真、木の下の木製馬車、銀行の前の地図、通りの交差点でのインスタレーションなどは、ここで展示されているチャイナタウンの歴史を探求した数多くの作品のほんの一部である。一般の人たちにはまず気付かれないであろう、これらの「目立たない作品」を探すための無料のガイド付きツアーがあるが、自分で探索することをお勧めしたい。チャイナタウンを探索した後、あなたはチャイナタウンに対する独自の視点と理解を得るだろう。

フェスティバルでは会期中、週末ごとにトークやフォーラムが開催される。週末シリーズと題されたこの動きは、アートをより一般の人々が利用できるようにすることを目的としている。場所を介して彼らに連絡するだけでなく、説明、露出、熟考を通しても連絡を取ります。

セレブレーションはまだまだ続く。3ヶ月に渡り、ノキア・シンガポール・アートは、2001年までに刺激を、そして来たる2002年のスタートの為の内容が盛り沢山の企画を生み出して行く。

Nokia Singapore Art 2001
会期:2001年12月9日(日)〜2002年2月3日(日)
会場:Singapore Art Museum
住所:71 Bras Basah Road, Singapore 189555
TEL:+65 6697 9730
https://www.singaporeartmuseum.sg

Text: Fann ZJ
Translation: Sachiko Kurashina

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