クイック

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最近起こった出来事の中で一番クールな事と言えば、クイッキーズが改めて売り出されたことではないだろうか。10年という沈黙を破って、唯一無二のオランダのスポーツシューズが帰ってきたのだ。ナイキや、はたまたアディダスよりも長い歴史をもつこの保守派は、オランダのオリジナルスポーツブランド「クイック」と言い、ヘルマン・ジェンセン卿によって1905年に設立された。スポーツシューズ6足と150個の空箱をストックとして、ゲルダ−ランドのヘンジェロで店を開いたところから、このブランドの歴史は始まる。ウィンドーに飾る商品は、彼自身の靴のモデルを使用した。それをスタート地点として大きく成長するまでに、20年という年月が費やされた。1928年、アムステルダムオリンピック開催に併せて、クイックは初のランニングシューズを発表する。30年代には、その人気は急上昇を遂げ、事業の停滞などは皆無になった。この当時、永遠のマスコット、ピリー・ピルも発表。このマスコットは現在でもブランドのイコン的フィギュアとしてその地位を確立している。

私達は今、クイックの輝かしい未来に突入しようとしている。創立60周年を迎えた1965年には、ユニークな黒のストライプのデザインで、決してどこにも真似することができないモデルを発表。クイックの靴を、サッカー選手が履き始めると、たちまちその人気もうなぎ上りに。レンストラ、ウィルケス、ケイジャー、スワート、シュルビア、ナニンガや、永遠のビッグ・プレイヤー、ヨハン・クライフなどの有名選手が、クイックのサッカーシューズでプレイをした。同じ時期、多くのプロフェッショナル・サッカー・チームが、クイックの機能的なスポーツウェア−でフィールドを駆け巡った。スパルタ、GVAV、デン・ボッシュ、アヤックス、デ・グラフシュアップ、NEC、DS’79、ADO、そしてオランダのナショナルチームでさえもクイックに影響を受けたのだ。

最終的には、ヨーロッパで一番軽いサッカーシューズを発表するに至ったクイック。スーパーカップの時には、ストレイトファイターとタイフーンは、無条件に彼等のプライドと喜びに値するものだった。トップスターが誕生したのが70、80年代。この靴によって果てしない幸福感と成功を掴むことができた。何人かの選手にとってトップスターを履くことは、その名前のごとく「トップスター」になることを信じさせてくれるものでもあった。最上の感触、極上のフィット感、そして初の全面黒のサッカーシューズ。それは今日になっても時間を超越した一流品として記憶されているのだ。

そんな輝かしい経歴を持つクイックでも、80年代半ばにスポーツシューズ市場を変えることのできる大きなチャンスを、何度か逃すこともあった。予測の失敗とマネージメントの不慮でクイックは倒産にまで追いやられる。オランダ陸軍からの100,000足の兵士用スニーカーのオーダーを境に、クイックは短いながらも倒産の時期から復活する。1992年に製造工場の閉鎖を機に、クイックの黄金時代はその幕を閉じたかのように思われた。そしてそれはまた、永遠のようにも思われた。

それ以来、昨年の2001年まで、2人のクイックの大ファンが文字どおり彼等の足でクイック復活運動を繰り広げていた。プロダクションの方も徐々に勢いを付けてきており、現在でも数量限定品のオリジナル・クイッキ−は、入手可能である。この商品はセレクトショップでのみ発売中。ユニークで新しいスタイルを交えられたクイック・オリジナルモデルは、今まさに違いを生み出そうとしている。そのほとんどがクイックが持つ緻密でクールなブランド性と、ハイレベルな献身さと質を追求するためのものだ。新しいキャンペーンとスマートなスタイルを持ったクイックは今、世界征服をする準備万端の状態である。オランダを征服してしまえば、後は簡単である。

詳しいインフォメーションはクイックのサイトで。最新情報は現在アップデート中、というのをどこかで聞いた。しばらく辛抱しなければ・・・。アップされた暁には、是非楽しんでほしい。

Text: Bastiaan Rijkers from Lemon Scented Tea
Translation: Sachiko Kurashina

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