「0293808430」アンテア・べウム展

HAPPENING


今日の西洋の社会における、力強い表現形態としての写真の出現が、シドニーの若手アーティスト、アンテア・べウムを虜にしているテーマだ。

ベウムの写真の撮り方は、もともとは歴史上なされてきた対話による。そしてそれは、動きの中へ取り込むのを可能ににされ(あるいは不可能にされ)、表現される慣例的な構成から切り離すことができない。べウムによると、そうした構成の中にいる写真家は、いつでも私達の目の前に(とてもたくさん)いる。それで、私達は整えられた意味を理解するのだ。しかし、デジタル技術の急速な向上により、美術と、広告/マスメディアの間にあるバリアは壊されつつある。これは、長い間写真の中に描かれてきた意義の中にある、規格的な空間が分解した結果だ。

公の場と制度的な空間の両方で活動し、彼女は統一化された意義の調整装置としてのコンテクストにかけられたベールを取り払おうとしている。広告の歴史的文脈の中に彼女のイメージを置くことによって、見ている者が、反駁と繰り返しを経て、同じイメージを体験できるような環境を整えることが、ベウムの意図するところだ。それぞれの写真は、互いにつながりを持った一貫性のある並べ方で、数週間、ギャラリーの外に展示された。ベウムはこうした過程を通して、「アートと広告」「クリエイティブとキャンペーン」の境界をそれぞれ探究している。マーケットとして成り立つ商品としての意味と歴史の中で詰め込まれてきた私達の直観を問うためだ。

「0293808430」は、ギャラリー内で質問に応えるサービスをはじめた。その電話は、ベウムが自分の作品について皆で考えてもらう手段だ。オーディエンスの反響に対応する方法として、このテレフォン・ラインは考え方や解釈を研究するチャンスをもたらしている。

イメージを超えた身体と、枠を超えたイメージを撮影することにより、ベウムは見ている者の期待と戯れている。ギャラリーの外では、電話につながるイメージに対する期待は尽きない。物体としての身体「 0055(誰がセクシー?)、番号としての身体「0293808430」、 ロゴ、アイデンティティ、そして「売る!」ということ。

女性のヌードをコンテクストの中に配した「女性の身体」は、下着の販売や、美容製品、ファッション雑誌、性的サービスなど、物としての女性の身体が氾濫する分野の商品を売るために作られた。そこでは、女性のヌードはアクセス可能なものとして考えられている。開発される時の意義は、消費されるということなのだから。オーディエンスとその知覚は、ベウムの作品の1つである。共に展示された肖像写真は曖昧で、同質の物体として姿を現す。そして、 外観を通じて構築されると同時に、異なるアイデンティティをあらわにした。

0293808430 Exhibition
会期:2001年7月4日〜28日
会場:Gitte Weisse Gallery
住所:56 Sutherland Street, Paddington, Sydney
TEL:+61 2 9360 2659
weisegal@chilli.net.au

Text: Luca Ionescu from Attik
Translation: Naoko Ikeno

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