「気候変動:自然と建築の間に」展

HAPPENINGText: Terevision Ruiz

ここ数年、マドリッドには建築に特化したギャラリーがあり、最も大胆で革新的な提案を行っている。このスペースは、建築的に言えば、マドリードの最も近代的な地区の一つであるカステリャーナ通り(都市の金融活動の中心地)に位置している。

このスペースでは、大御所から若手まで、国内外の建築家による作品やプロジェクトが展示されており、「気候変動:自然と建築の間に」と名付けられた展覧会では、私達を取り囲む空間を探求し、人間が周りの環境にどのような影響を与えるのか、特に人間を取り囲む世界におけるその人間の構造の結果についてのビジョンを展開している。この視点から、建築は人間と人間が住む空間のリンクを引き伸ばすことを目的としている。


Multi Story Car Park, 2000 © Igor Mischiyev

展覧会は、春と秋の2シリーズに分けられていて、1年間を通して7つの展覧会が展開される。空想上の未来を見つめた7つの展覧会では、建築は人間の快適のための道具であり続けるが、今回は、私達の環境がダメージを受けずに、さらに利益をもたらすという目的で展開される。


Coutras, France, 2000 © Lacation & Vassal

今回の展覧会のために世界中から若手建築家が集結し、独特の作品を展開している。マルチメディアインスタレーションとモデルやビデオ、写真、絵画、音楽をミックスした芸術的ビジョンを展開したものから、サイバーパンクな見解からの未来的な居住空間、光を発する建物や透明な空間、自然のかたちにインスピレーションを受けそれを建築作品に応用したものまで、様々な作品が発表され、人間が環境と共存することを学ばなければならなくなるだろう近未来への見識を提示するものとなっている。

「部屋とオブジェ:SANAA」妹島和世+西沢立衛 2月21日〜3月18日
「ロサンゼルス新建築:ミッキーマウスとブレードランナー」 3月28日〜4月22日
「写真と建築の間に」イゴール・ミスチェヴ 5月3日〜27日
「サーフェイスの除去」ラカトン&ヴァッサル 9月12日〜10月7日
「不鮮明の限界」 10月21日〜11月11日
「ダイアグラム」 11月21日〜12月9日
「風景のリサイクル」フロリアン・ベーゲル 12月19日〜2002年1月13日

Climatic change: Transfers between nature and architecture
会期:2001年2月21日(水)〜2002年1月13日(日)
会場:Las Arquerias de Nuevos Ministerios
住所:67 Paseo de la Castellana, 28046 Madrid
TEL:+34 913 91 6919
https://www.cambioclimatico.com

Text: Terevision Ruiz
Translation: Mayumi Kaneko

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