エティエンヌ・ボクー・ビアン

PEOPLE

モントリオールの街は、雪がすっかり溶け、春はすぐそこまでやってきている。カナダに住む人にとって冬は厳しく、2、3月の太陽エネルギーの不足は肉体的、精神的な不調をきたす。それでも、ここモントリオールでの人間の活動はとどまるところを知らないようだ。大学の学生達は、近年の教育制度の予算削減に対抗するストライキの支持に投票した。ストライキは2週間続き、いくつかのデモ集会が開かれた。投票に行くことに興味がないデザイン分野の学生達は、ストライキをポジティブなものにしようと決意し、PARALLELE の呼び掛けにより、全学校が結集。PARALLELE のオフィシャルウェブサイトでは、彼らの活動をチェックできる。クイックタイムのダウンロードにはすごく時間がかかるからそのつもりで。


UQAM では、学生達が DERAPAGE というオーディオビジュアル・ワークショップに参加。30秒から2分程度のビデオクリップを制作し、スペシャルパーティーで上映した。優秀作には賞が授与され、夜にはオーディオ・パフォーマンスも行われた。
PARALLELE の期間中、半年間の FABRICA での仕事を終えてイタリアから帰国したばかりのグラフィックデザイン科の学生、エティエンヌ・ボクー・ビアンに話を聞く機会があった。

まず、自己紹介をお願いします。

エティエンヌ・ボクー・ビアン、モントリオールでグラフィックデザインを勉強中です。現在は、フリーでいろいろなウェブプロジェクトを手掛けています。学ぶことは、僕にとってはすごく重要なことで、常に新しいものを探しています。旅行もすごく好きで、実は2、3ヶ月前にイタリアから帰ってきたばかりなんです。

FABRICA と出会ったきっかけを教えてください。

2年前のことですが、イタリアでインターンとして仕事ができるところをインターネットで探していた時に、FABRICA を発見しました。ポートフォリオを送って2、3日後には、ニューメディア部門に招かれ、結局、FABRICA には半年間いました。

FABRICA では、どんなことをやっていたのですか?

FABRICA ではとても忙しく働いていました。まず最初の仕事は FABRICA のウエブサイトで、その後 COLORS MAGAZINE のウエブサイトを手掛けました。またニューメディア部門では NEWMED というフォントも制作しました。でもこれらは、ずいぶん仕事をした内のほんの一部です。

FABRICA ウェブサイトの新バージョンは、初期バージョンと比べると全く違ったものになっていますよね。ウェブサイト制作へのアプローチについて聞かせてください。

初期バージョンでは、ショックウェーブを使っていたのですが、プラグインなどに対するクレームがたくさんあったので、新バージョンでは、画像を一切使わず、ロード時間を早くして、全てのブラウザで100%見れるようにしたのです。ウェブサイトでは、HTMLのみを使ったデザインをアップしています。すごく大変な作業でした。僕は、良いデザインというものは、使用するテクノロジーに関係なく、良いデザインであるものだと思っています。みんなそのことを忘れがちですけど。

過去の経験を振り返って、FABRICA で学んだものは何ですか

いろいろな国から来た人達と共に仕事をすることで、いろいろなことに対してオープンな考えができるようになりました。デザインに対する物の見方、人生に対する見方まで変わりました。インタラクティブ・コミュニケーションに取り組みつつ、ニューメディアへの情熱がさらに大きくなりました。

現在はどんなことをやっているのですか?

最近は、ORGANIZE というオンラインポートフォリオを制作中です。同じコンテンツを表現する様々な手段として、いくつかのユーザーインターフェイスを使った実験を展開中です。

今後の予定について教えてください。

サンフランシスコに行って、国際的なニューメディアの仕事をしたいと考えているのですが、現時点では、まだ何も決まっていません。今後も旅を続けて行きたいです。でも9月には、フリーの仕事に集中するために戻って来ようと思っています。モントリオールは産業的にはまだまだ未熟ですが、大きな可能性があります。多くの企業家がモントリオールに投資しているのも、そのためです。モントリオールは挑戦的な街です。

Text, Images and Interview: Jean-Philippe Beauchamp
Translation: Mayumi Kaneko

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