アート・バーゼル 2017
スイスで美術館が一番多い都市バーゼルでは、毎年6月中旬頃に世界最高峰のアートフェア、アート・バーゼルが開催されている。催しの一週間の間は、ローカルな街の雰囲気はガラッとインターナショナルな空気に変わり、英語が飛び回り、ドレスやスーツでお洒落な服装をしたアートに携わる人々で賑わう。会場は、三年前にスイスを代表するバーゼル出身の建築家ユニット、ヘルツォーグ&ド・ムーロンによりリニューアルされ、メインエントランスを覆う大屋根と巨大な丸い吹抜けが特徴的だ。
Art Basel Outside © MCH Group
アート・バーゼルは大きく「アンリミテッド」と「ギャラリー」という2つのエリアに分かれていて、前者は数千に及ぶ応募から選び抜かれた約70作品が展示されている空間、後者は300ほどのアートギャラリーブースが並ぶメッセ形式になっている。会場にある作品は全て購入可能であり世界中から最新のアートピースを求め、コレクター達が訪れる。
Art Basel Gallery © Art Basel
展示の他にアーティストたちがパネルディスカッションを行う「アート・コンバーセーション」や街の至る場所に置かれたインスタレーションを歩きながら鑑賞する「アート・パルクール」等、アートを会場で堪能するだけではなく、五感で感じる体験も提供してくれる。また、「アート・キッズ」という子供を預かってもらえるプレイグラウンド施設も設けられ、子連れファミリーにも優しい環境になっている。
Art Basel Parcour © Art Basel
催し期間中、本イベントと並行してバーゼル市内で複数のアート&デザインフェアが行われ、会場界隈のみならず街全体が祭化し、様々な視点からイベントを楽しめる構成になっている。時間に余裕がある場合は他の催しにも足を運ぶ事をお勧めする。
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